文と写真/サラーム海上
オールナイトの音楽プログラム
2017年9月14日の深夜から15日早朝にかけて、エルサレムのフェスティバル『メクデシェット』では、13組のアーティストが出演するオールナイトの音楽プログラム「Night Stroll」と「Sunrise Concert」が開催された。
音楽フェスティバルの取材は、基本的に座って音楽を聴いているので、それほど疲れはしないだろうと思われがちだ。しかし、幾つかの会場を移動し、一日に三~四組、場合によっては十組ものアーティストの演奏を聴き続けるのはやはり疲れる。
海外では日本のコンサートホールや映画館のような快適なシートに座れることはめったにないし、オールスタンディングの会場も少なくない。大雨の野外でびしょ濡れになりながら音楽を聴き続けたこともしばしばある。そして、音楽は基本的に夜の世界に属している。定刻に始まるとは限らないし、予定どおりに終わるとも限らない。時差ボケに悩まされながら開演を待ち、全ての演目が終わって宿の部屋に戻ると明け方近くなんてことも珍しくはない。
それでもメクデシェットはワールドミュージックやジャズ、伝統音楽など比較的アダルト向けなプログラムが多いため、終演時間も早く、最初の三日間は夜の12時前には宿の部屋に戻れた。連日の疲れでベッドで気絶するように眠るうち、いつのまにか時差ボケも解消したが、四日目は朝食終了時間の午前9時半ギリギリまで爆睡してしまっていた! ヒー、急いで朝食サロンに行かねば!
さて、五つ星ホテルの朝食ブッフェでイスラエル名物のサラダやパティスリーをたっぷりいただき、一日分のお腹を満たしたので、後はナイト・ストロールに備えて、夜までホテルにこもることにしよう。





