突然ですが「あわびカレー」って食べたことありますか?

 高級食材のイメージが強いアワビですが、日本では近年、アワビを使ったカレーがちょっとしたブームとなっています。アワビで地域活性化を図る自治体もあるくらいなんです。

 たとえば、北海道の福島町は独自の技術で養殖に成功した「蝦夷鮑」を使用し、函館の老舗洋食レストラン「五島軒」とコラボしたレトルトカレーを発売して人気を博しています。三重県では伊勢志摩サミットが開催された「志摩観光ホテルの鮑カレー」が有名です。黄金色に輝くサフランライスとともに味わう、鮑の肝バターを使用した志摩産アワビのカレーは名物料理となっています。

 

 アワビとカレーの相性はかなり良さそうですね。そこで、「カレーで世界を幸せに♥」をモットーに、当サイトで「いつだってカレー日和」を連載するスパイス料理研究家の一条もんこ先生にお願いして、アワビを使ったカレーのレシピを伝授していただこうということに。

 そして、今回使用するのは韓国産のアワビです。最近は日本のスーパーでも韓国産アワビをよく見るようになったと思いませんか? それもそのはず、世界に目を向けると、韓国産アワビが世界の生産量の80%近くを占めているのです。前出の福島町ではその昔、カレーの具材といえば当時高価だった肉類ではなく、前浜で手軽に採れたアワビをカレーの具としていたそうですが、1970年代以降、天然アワビの漁獲高は減少の一途を辿り、養殖のニーズも高まってきたのです。韓国は養殖場の規模も大きいので、販売価格が日本産よりもリーズナブルなものが多いのも嬉しいですね。もんこ先生にはこのアワビをはじめ韓国食材を使ったカレーレシピを考案していただきました。

 

 題して「アワビとチャンジャのキーマカレー」! 

 薄切りにしたアワビとピリッと辛くてコリコリした食感のチャンジャが相性抜群です。アワビは韓国でも高級料理の1つとして知られ、韓国語ではチョンボッと発音します。そして韓国発祥といわれる珍味チャンジャは、塩漬けにしたタラの胃や腸を、唐辛子がベースの調味料に漬け込んだ塩辛のこと。チャンジャの調味料には唐辛子のほかにニンニク等の薬味類や、ごま油などが合わせられています。

 韓国版のシーフードにカレーのスパイスが融合し、にんにくとしょうがもいいアクセントになっていて、絶妙なハーモニーを奏でます。けっして辛すぎない適度な辛さは日本人の口にも合いゴハンが進みます。アワビとチャンジャが好相性なうえに、ひき肉の旨みと玉葱の甘みが加わったキーマカレーはスパイシーで夏バテ対策にも効果がありそう。まさに今の季節にピッタリなのです。

 

「鮑とチャンジャのキーマカレー」【レシピ】

[材料]

  • アワビ 100g 5mm幅に薄切り
  • チャンジャ 50g
  • 豚ひき肉 200g
  • 玉ねぎ 100g 粗みじん切り
  • トマト(水煮) 100g
  • おろしにんにく 小さじ1
  • おろししょうが 小さじ1
  • しょうゆ 小さじ1
  • 鶏ガラスープ 200cc
  •  適量
  • サラダ油 大さじ2
  • ごま油 小さじ1

 

  • ホールスパイス
  • クミン 小さじ1/2
  • 唐辛子 2本

 

  • パウダースパイス
  • クミン 小さじ1
  • コリアンダー 小さじ1
  • ターメリック 小さじ1/2
  • チリペッパー 小さじ1/4

 

[作り方]

  1.  フライパン(鍋)を熱してごま油でひいてアワビをさっと炒め、取り出しておく。
  2.  そのままのフライパンにサラダ油ホールスパイスを熱して、いい香りがしたら玉ねぎを加えてこんがりするように揚げ炒め状にする。
  3.  にんにくしょうがを加えて水分を飛ばす。
  4.  トマトしょうゆパウダースパイスを加えてしっかり混ぜ合わせたら豚ひき肉アワビチャンジャを加える。
  5.  鶏ガラスープを加えて沸騰したら水分がなくなるまで約10分煮込む。
  6.  塩で味を調える。