アワビは韓国でも大人気!

 

「アワビのカレーライスは良いと思います。家でも負担なく食べれるように小さいサイズの韓国産アワビ使ったら価格的なメリットもあると思いますよ」

 こう語るのは韓国水協中央会の東京事務所センター長 、朴 康成(パク カンソン)氏。韓国水協中央会は良質な韓国産水産物の販路拡大と日韓両国の水産交易の拡大を目指して、1962年4月1日に設立された、韓国の漁業者を代表する漁業協同組合中央会です。隣国であることから、魚介類を水揚げしたその日に輸出できるため鮮度が高いだけでなく、食文化も似ていることから水産物の輸出入は活発に行われているのだそうです 。

 

 アワビは海水温が20度程度になる晩秋から冬にかけて産卵期を迎えるため、身に栄養をたっぷり蓄える7月から9月が旬。そう、まさに今が旬なのです。この時期のアワビにはビタミンが豊富に含まれ、栄養価が高く、日本では古くから夏の養生食として珍重されてきました。

 お隣の韓国でも済州島(チェジュド)や全羅南道(チョルラナムド)の莞島(ワンド)が産地として有名で、現地のアワビ料理店は特に人気があります。刺身にしたり焼いて食べるほか、専門店ではアワビを使った各種韓国料理も豊富です。そして、特に栄養価が高く香ばしいあわび粥は、観光客の朝食メニューとして人気です。

 

韓国のアワビ
 

 当サイトの人気連載「韓国の旅と酒場とグルメ横丁」の中で、韓国人紀行作家チョン・ウンスクさんは、「生涯忘れられない朝ごはん」として細かく刻んだアワビの入った海苔の醤油漬けを紹介しています。

「プルコギ以上に印象的だったのが、手づくりの醤油に漬けた海苔だ。日本では韓国海苔は人気のあるみやげのひとつだが、なかでも全羅南道は質の良いものを産することで知られている。醤油をたっぷり吸ってぬらぬらと光る海苔を、ごはんにのせる。ただの白米ではなくおかゆ、しかもアワビと野菜入りだ。醤油が流れ出し、おわんとおかゆの間にたまるが気にしない。海苔でおかゆを包んで口に運ぶ。醤油にはとがったしょっぱさがまったくない。大豆の幸せな匂いが広がる。体にいいものであることが直観的にわかる。アワビは細かく刻まれているにもかかわらず、昨日で移動した莞島(ワンド)の磯の香を思い出させる。海の滋味と山の滋味をひと口で感じることができる。なんというぜいたく。すみません、おかゆのおかわりをください!」

『アン・ウネ ジャンイヤギ(醤物語)』で供されたおかゆ、そして海苔の醤油漬け(撮影/キーワード)

【韓国の旅と酒場とグルメ横丁#18「全羅南道の美食」】より

 

 アワビと野菜入りのおかゆを海苔で包んで口に運ぶ…。チョンさんの文章を読んでいると、この朝ごはんを食べるためだけに韓国に行きたくなってしまいますね。日本でもすっかり定着した韓国海苔ですが、ぜひとも本場の味を堪能したいところです。