6月に『ベイビー・ブローカー』(ソン・ガンホ主演)、今月は『モガディシュ 脱出までの14日間』(キム・ユンソク主演)が公開され、来月には『キングメーカー 大統領を作った男』(ソル・ギョング主演)が封切られる日本では、韓国映画に対する関心が高まっていると聞いた。前回に続き今回もソウル旧市街の映画撮影地を歩いてみよう。

■ソウル広場(新旧・市庁舎前)/『ザ・メイヤー 特別市民』パク・インジェ監督(2017年)

 次期市長候補たちを迎え撃ち3選を狙う現・ソウル市長(チェ・ミンシク)が選挙演説を行ったのが、ソウル広場だった。劇中、広告業界から転じた若い新米選挙参謀(シム・ウンギョン)と現市長が控室代わりのバスの中で密談するシーンがあった。

 この映画は、権謀術数が渦を巻く韓国映画らしい韓国映画だ。選挙参謀(クァク・トウォン)を従えた狡猾な現市長、気丈さとお色気を武器に戦う女性候補(ラ・ミラン)、弁は立つが小物感が消えない男性候補(イ・ユニ)3者のコントラストが鮮明で見応えがある。

 同じく選挙を題材とした映画で、第58回百想芸術大賞映画部門で監督賞(ビョン・ソンヒョン)、最優秀男性演技賞(ソル・ギョング)、助演男優賞(チョ・ウジン)を獲得した映画『キングメーカー 大統領を作った男』鑑賞の予行演習として、ぜひ観ておきたい作品だ。

プレジデントホテルから西方向を望む。右からソウル市庁舎(波状の建物)、旧・ソウル市庁舎(現・ソウル図書館、元・京城府庁舎)、ソウル広場
ソウル広場。映画『ザ・メイヤー 特別市民』で現市長(チェ・ミンシク)の陣営がウォーミングアップを行なうシーンが撮影された。同作はprime videoで視聴可
映画『ザ・メイヤー 特別市民』には筆者の地元、千戸洞の市場が一瞬映り、ハッとさせられた。残念ながらこの市場は2年ほど前に撤去され、跡形もない