2022年6月、The Herbsmen(ザ・ハーブスメン)のメンバー3人を連れて、トルコイスタンブルエーゲ海の町アラチャトゥに一週間の食い倒れツアーを行ってきた。

 僕も参加しているザ・ハーブスメンとは、東京スパイス番長/カリー番長/カレースターなど様々な名前を持ち、カレー~インド料理に関する著作をすでに60冊も刊行してきたカレー研究家の水野仁輔さんが言い出しっぺとなり、ハーブを使った料理を得意とする料理人たちが集まった料理ユニット、というか、不定形集団、要は音楽で言うところのバンドのようなものである。

■150種類以上の野菜やハーブを栽培している『キレド』で収穫&料理の研究会

 現在のザ・ハーブスメンの主なメンバーは水野さんと僕に加えて、スパイス貿易会社インド・アメリカン商会の代表取締役で、やはりスパイスやインド料理に関する著作も多いスパイスハンターのシャンカールノグチさん。千葉県四街道市にある農園『Kiredo(キレド)』のオーナーの栗田貴士さん。外苑前のモダン・ベトナム料理レストラン『An Di(アンディ)』のシェフの内藤千博さん。そして、ビジュアル担当としてSoil & Pimp Sessionsの社長。さらに水野さんが親しくしている料理研究家や彼が主宰する「カレーの学校」のOG/OBたち、料理カメラマンや料理本や雑誌の編集者たち、タブラ奏者のU-zhaanやDJ Kawasakiも準メンバーとして出入りしている。

 2021年春からは毎月一度、キレドの畑に集まり、その場で畑から収穫した旬の野菜とハーブを使って、メンバーがそれぞれ得意料理を作るという研究会/発表会を定期的に行っている。

 キレドでは普通の農家とは異なり、全部で150種類以上もの野菜やハーブを栽培している。例えば、茄子やミニトマト、ビーツ、人参、大根、かぼちゃ、蕪、ズッキーニ、パプリカ、唐辛子、オクラ、じゃがいもなどは数種類ずつあり、それぞれに大きさや色、香り、固さ、水分などが異なり、当然味も違うし、向いた料理や調理法も異なってくる。カーボロネロやケール、ちりめんキャベツ、食用ほうずきなど珍しい野菜も充実している。ハーブもパセリ、各種ミントやバジル、タイム、オレガノ、タラゴン、フェンネル、香菜など選り取り見取りだ。

The Herbsmenの中心メンバー。後段左からシャンカール・ノグチ、内藤千博、栗田貴士、水野仁輔、前段左から社長、サラーム
昨年春から四街道のキレドに毎月一度通うこととなった
毎回、栗田さんが嬉しそうに旬の野菜について解説してくれるのだ
野菜やハーブは畑から直接手にとって味見する
採ったばかりで泥だらけの根菜類