文・写真/サラーム海上

 

 2022年6月11日土曜の午後、イスタンブル旧市街でのドネルケバブ取材のテレビ撮影を終え、新市街ガラタ塔近くの宿に戻ると、シャンカール・ノグチさんと栗田貴士さんが相次いで宿に到着した。これでザ・ハーブスメン、イスタンブル食い倒れ出張のメンバーが勢揃いした。彼ら二人も水野仁輔さん同様、トルコに来るのは初めてだ。さて、何を真っ先に食べたい?

「当然、ケバブでしょう!」とシャンカールさん。彼はスパイス貿易会社「インド・アメリカン貿易商会」の代表取締役であるだけでなく、オーストラリア政府公認のラム肉PR大使「ラムバサダー」でもある。ラム肉料理の世界最高峰の一つと言われるトルコのケバブを食べ尽くすのは彼にとっては今回の旅の重要なミッションなのだ。

ザ・ハーブスメン、イスタンブルを行く

■ラム肉料理の世界最高峰、ケバブを求めて街へ繰り出す!

 早速、宿からガラタ塔前広場に出ると、観光シーズンの土曜の午後だけにすごい人混みだ。広場のレストランやバーのテラス席には主にアラブ諸国とヨーロッパからの外国人観光客、そして裏通りのカフェには地元の若者たちがたむろっている。

 新市街の目抜き通り、イスティクラル大通りを北に3分ほど歩き、老舗のメイハネやバーが並ぶアスマルメスジト通りを左折すると、ゆるい下り坂の途中にこじんまりしたケバブ店『Bilice Kebab(ビリジェ・ケバブ)』が見つかった。ここは今回のテレビ取材の現地コーディネーター/通訳のEさんが取材の候補の一つとして挙げていた店だった。あいにく取材はなくなったものの、インターネットで調べると、置いている肉の種類がやたらと豊富だった。ラム肉のシシケバブから、挽き肉を練ったキョフテ、ラムチョップ、スペアリブ、フィレ、ロースの脂包焼、ぶつ切り、レバー、ハツ、脾臓、腎臓など、鶏も手羽中や腿など約20種類。珍しいところではラムの睾丸まである!

新市街のイスティクラル通り
夏の夕暮れのアスマルメスジト通り
ビリジェ・ケバブのメニュー看板。これならトルコ語読めなくても頼むの簡単!

「睾丸ですか!? 一人前のラムバサダーになるにはぜひ睾丸のケバブを食べないと!」と、どんな理屈だかわからないけれど、ニコニコ顔のシャンカールさん。そこで路上のテラス席に陣取り、ぶつ切り串焼きのチョップシシ、フィレのキュシュレメ、スペアリブのカブルガ、そして睾丸のコチ・ユムルタを頼んだ。残念ながら、睾丸は売り切れだったが、旅は始まったばかりだ。それに睾丸は新鮮でないと臭いので、市場が閉まる週末ではなく、平日に食べるほうが良いはずだ。

シャンカール・ノグチさんと栗田貴志さんも無事到着。ザ・ハーブスメン勢揃い!