文/チョン・ウンスク

 

 堤川(チェチョン)という人口14万人ほどの地方都市に、ソウルから週1~2回のペースで通い続けて20年になる。

 堤川は忠清北道の町だが、北側と東側を原州、平昌、寧越に接しているので気候風土は江原道に近い。長年、東ソウルバスターミナルから高速バスで2時間ほどかけて通っていたが、数年前にKTX(高速鉄道)が開通し、清涼里駅から70分で行けるようになった。

 提川の観光資源といえば、内陸の海と呼ばれる「清風湖」や現存する韓国最古の貯水池「義林池」が有名だ。8月半ばにはこれに「堤川国際音楽映画祭」が加わる。2005年に始まったこのイベントは映画と音楽をテーマにした世界でも珍しい催しだ。

 映画音楽といえばヨーロッパやアメリカの作品を思い出しがちだが、時代は変わった。韓国映画1000万人動員時代には、映画音楽も大きく貢献している。この音楽映画祭の執行委員長チョ·ソンウ(1963~)は、主演のハン・ソッキュがテーマ曲を歌った『八月のクリスマス』(1998)や日本の松任谷由実がテーマ曲を作曲した『春の日は過ぎゆく』(2001)の音楽監督出身である。

堤川国際音楽映画祭の開幕式会場
秋山純監督の『20歳のソウル』をはじめとする主な出品作