文・写真/サラーム海上

 

 9月23日に放送されたNHK『世界はほしいモノにあふれてる』のスパイス&ハーブ特集をご覧いただけたかな? ザ・ハーブスメンのトルコ食い倒れ出張が大きく取り上げられたのだ。番組を通じて現在のトルコ料理の美味しさや美しさがもっと日本全国に広まったら嬉しいなあ。しかし、テレビは一瞬で流れてしまうので、こちらでは僕の写真と文章でしっかり記録しておくよ。

ザ・ハーブスメンが集まるといつでも乾杯! シェレフェ!

■新世代のトルコ料理を代表する人気実力店『Neolokal(ネオローカル)』へ

 2022年6月14日火曜。テレビ撮影のため、今度は僕の友人の人気シェフ、マクスット・アシュカルのお店『Neolokal(ネオローカル)』を半年ぶりに訪れた。Tabilistaには僕が2019年夏にこの店を初めて訪れた際の記事が、連載第96回イスタンブルの人気レストラン『ネオローカル』〈前編〉」と第97回「イスタンブルの人気レストラン『ネオローカル』〈後編〉」として残っているので、ぜひお読みいただきたい。

 ネオローカルはトルコ南東部出身のマクスットが提携農家の農作物やトルコ特有の食材を用いて、地域に根ざした伝統料理を現代的なスタイルで表現し、トルコ産のナチュラルワインとともにサーブすることで、新世代のトルコ料理を代表する人気実力店となっている。「TheWorld's50BestRestaurants.com」の2019年度世界ランキングでは110位に選ばれた。これはトルコのレストランでは第二位である。

 これまで伝統料理やストリートフード、オスマン宮廷料理など、トルコ料理における過去の遺産を味わってきたザ・ハーブスメン。今回味わうのはトルコ料理の未来型だ。

 ネオローカルはガラタ塔近くの僕たちの宿から徒歩10分。カラキョイ埠頭へ向かう急な坂を下り、19世紀末に建てられた官公庁ビル街の一角にある元銀行の建物を改装した文化施設『SALT Galata』の最上階にある。屋上の広いテラスや全面ガラス張りの店内からは、カラキョイ埠頭や金角湾、旧市街が見渡せる。これまで僕は二回、夕食時に訪れ、料理とともに夜景を楽しんだが、今回はテレビの撮影のため、初めてお昼時に訪れた。

SALT Galataの入り口にあるネオローカルの表札
昼のネオローカル。左上に見えるモスクは旧市街のスレイマニエ・ジャーミー
店内を一望して

 オーナーシェフのマクスットに会うのは半年ぶりだった。2021年末にトルコ南東部のグルメの街、ガジアンテップを訪れた際に、帰りのイスタンブルでお店に立ち寄り二年半ぶりに再会し、その翌日には彼行きつけの黒海料理の安食堂ロカンタにも案内してもらっていた。いつもはちきれんばかりの笑顔をふりまく彼にお土産日本酒を渡し、ザ・ハーブスメンの3人を紹介した。

「初めてのトルコ旅行で、ネオローカルを選んでくれて、ありがとうございます。今日はテイスティングメニューとおすすめのナチュラルワインを楽しんでもらいます」

キッチンを覗くとマクスット(左)が仕込み中だった
2021年12月末。カラキョイ埠頭にある黒海ロカンタのオーナーとマクスット(左)