実に3年ぶりの旅立ちとなった。

 憎きコロナがもたらした世界的入国制限によって、日本に幽閉され続けた月日の長さよ。これほどの期間、海外に出なかったのは恐ろしいことに30年ぶりなのである。

 だがオミクロン株の終息とともに、どの国も国境を開けはじめた。面倒な入国後隔離もPCR検査も少しずつ緩和されていくのを見て、僕もぼちぼち行こうと決めた。ちょうど日本に暮らすネパール人の取材のために、現地に向かう必要が出てきたのだ。

 ネパールは考えてみれば20年くらい行っていないから変化を見てみたいというのもあったし、なにより僕は南アジアの雑踏と人ごみと混沌の中に揉まれて、そう「密」になりたかった。ソーシャルディスタンスなんかクソくらえだ。旅を再開するなら徹底的に「密」な南アジアからだ、と僕は思っていたのだ。

ようやく国境を越える旅が本格的に再開するのだ