突然ですが、方向音痴の方、手を挙げて。おお、仲間です!!

 東西南北が分からない。何度も来た場所なのに毎回迷う。一度建物に入り、出たらそこは常に新しい世界。グーグルマップを見ても位置情報がピンと来ず、その場でグルグル回る。私はそう、旅先のバレリーナ……。
そんな私だから、今回訪れた「方違(ほうちがい)神社」の「方違」という文字を見て「方向音痴の人のための神社」と思いこんだのも仕方のない話だ。

南海高野線、堺東駅から約5分。神社から田出井山古墳が見える。

実際は、方除けで全国的に有名なパワースポットである。歴史も古く、創建はなんと紀元前90年12月29日!! 疫病退散の願いを込め、素戔嗚尊をお祀りしたのが始まりで、それから約300年後に、方除けの信仰が生まれたという。

運気的に悪い方角に旅行に行く時は、あえて運の良い方に立ち寄ってから行く! この風習を「方違え(かたちがえ)」というのだそうだ。方違神社はそのリセット場所として名を馳せ、空海や平清盛、徳川家康、後鳥羽上皇など、ビッグネームがこぞって訪れたらしい。
ということは、私が今立っているこの場所に、彼らも立っていたかもしれない! 

後鳥羽院像(伝藤原信実筆、水無瀬神宮蔵)。なかなかのベビーフェイス。

くっ、妄想が暴走するぜ! 頭の中に、尾上松也(「鎌倉殿の13人」で後鳥羽上皇役)と松潤(来年の大河で徳川家康役)と松ケン(2012年大河で平清盛役)が並んでいる図が、鮮明に浮かぶ。そこで3人がいるものと想定し、横を向き
「ここでお会いするとは奇遇ですね。お互い良い旅になりますように……」
と挨拶してみた。一瞬テンションが上がったが、すぐ冷静になり自分が気持ち悪くなった。

方違神社は摂津、河内、和泉の3国をまたぐところに位置することから「方位のない聖地」となったという。2018年に創建2100年を記念し、伊勢神宮の遷宮古材で新しい社殿が建てられた。

生き方の方向性が定まらず、いろんな意味で道に迷ってきた私。お願いします。幸せの方へ導いてください神様! なぜですか。こんなに真面目に生きてるのに、なぜスンナリと目的地にたどり着かないんですか私はッ! 

10円でこれまでの迷い多き人生を神様に愚痴り、幸を願う。

大年・鈴木稲荷大明神。
普段あまり買わないのに、御守りまで買ってしまった……。

さあ、おみくじであるが、これがシンプルの極み。「映え」とは程遠いが、両替機も消毒液もあり、文字も大きく読みやすい。利便性は言うことなしの「置いとくからお好きにどうぞ」スタイルである。

黒とベージュの美。