文/チョン・ウンスク

 

 日本向けに韓国の情報を発信し続けて24年になるが、この仕事を長くやっていると、その内容がリピーター向け、通向けになりがちだ。

 しかし、現実をよく見ると、十数年前からのK-POPブームやコロナによるステイホームで韓流コンテンツを試聴する人が増え、大量の韓国ビギナーが生まれていることに気づく。最近は日本の中学生や小学生までが我が国の文化に興味を持ってくれていると聞く。時代は変わったのだ。十数年前、仁川空港で少女時代やKARAを真似て可愛く踊っていた日本の小学生がすでに購買力をもったのだ。そして、彼女たちが初めて韓国に行くのも渡航が解禁された今年以降になるだろう。

 そこで今回は、初めて韓国に行く人や韓国ビギナーにぜひ食べてもらいたいものをいくつか紹介しよう。

■ペクパン(日替わり定食)

 旅行中、商店街や雑居ビルの食堂街で、ランチタイムに混雑している大衆食堂らしき店を見つけたら迷わず入ってほしい。看板料理は特になく、店先にはショーケースなどない殺風景な外観だ。「〇〇食堂」のようなシンプルな店名が多い。この種の店にはたいてい「ペクパン」というもっとも安いメニューがある。

 ペクパンとは白飯の韓国語読みで、ごはん+汁物にキムチやナムルなどの惣菜が3~4種添えられる日替わり定食のことだ。ドラマや映画にはあまり登場しないが、我が国の日常的な食べ物が日本で言う一汁三菜に近いことがよくわかるはずだ。値段は6000~7000ウォンくらい。

主菜が焼きサバとワカメスープのペクパン(日替わり定食)
主菜が焼きサンマと大根の葉のスープのペクパン

■キムチチゲ

 前記のペクパンのある大衆食堂ならかならず出している基本的なメニュー。テンジャンチゲと並んで韓国人が好きな食べ物のベスト5にかならず入る食べものである。日本でも瓶詰キムチを使って自作している人がいると思うが、日本で作られているキムチは、私たち韓国人には甘く、べたつきが感じられる。韓国のキムチはほどよい塩加減とさわやかな辛さがウリだ。発酵が進んだキムチで作るキムチチゲはみなさんが日本食べているものとはひと味違うのでぜひ試してほしい。7000ウォンくらいで食べられる。

大衆食堂のキムチチゲ