2022.5.13 南北の呉越同舟を描いた韓国映画の飲食シーン見どころベスト選!「百想芸術大賞2022」大賞作『モガディシュ 脱出までの14日間』他【コリアシネマ劇中飲食〈16〉】チョン・ウンスク 文/チョン・ウンスク 先日の第58回「百想芸術大賞」映画部門で、『モガディシュ 脱出までの14日間』が大賞、作品賞、撮影技術賞を受賞した。 この映画は韓国映画独自のジャンルである南北分断もののひとつで…
2022.4.22 韓国映画史上もっともスタイリッシュなチャジャンミョン場面【コリアシネマ劇中飲食〈15〉韓流の萌芽を感じさせる1999年の映画『アタック・ザ・ガス・ステーション!』】チョン・ウンスク 文/チョン・ウンスク 今回は90年代末にのちの韓国エンタメ隆盛を予感させたダイナミックな映画を紹介しよう。 題名は『アタック・ザ・ガス・ステーション!』。物語の舞台はガソリンスタンド。コンビニのカウ…
2022.4.20 名優キム・ヨンエさんを偲んで、釜山を歩く【韓国の旅と酒場とグルメ横丁 アーカイブ vol.33】チョン・ウンスク 文/チョン・ウンスク キム・ヨンエさん、享年66歳、影島出身 2017年4月9日。スクリーンやテレビで長らく活躍してきた韓国のベテラン女優、キム・ヨンエさんの訃報に接し、私は釜山を思い出していた。キムさ…
2022.4.12 20年間、韓国全土を食べ歩きして得た「魅力的な飲食店の3条件」とは?【韓国の旅と酒場とグルメ横丁 アーカイブ vol.30】チョン・ウンスク 文/チョン・ウンスク 上記は20年間、韓国全土を食べ歩きして得た魅力的な飲食店の3条件だ。 それを満たしている店は数少ないが、その一部を挙げてみた。ソウル、釜山他の強力推薦店を披露しよう。 ・鍾路…
2022.4.8 今では不可能な豪華キャスト作!1998年公開の韓国映画『クワイエット・ファミリー』、舞台は山荘だった【コリアシネマ劇中飲食〈14〉山荘の食事】チョン・ウンスク 文/チョン・ウンスク 日本に韓流熱風が吹き始めてから20余年。90年代まで我が国の俳優の名前など日本ではほとんど知られていなかったが、今では10人や20人そらんじられる人は珍しくないだろう。 今回は劇場公…
2022.3.30 「唐辛子の収穫の季節にまたおいで」昔ながらの大衆酒場で声をかけられ、唐辛子祭りの日に再訪!【韓国の旅と酒場とグルメ横丁 アーカイブ vol.32「春、バスでぶらっと田舎町へ」】チョン・ウンスク 文/チョン・ウンスク 先週のソウルはコートを脱ぎたくなる陽気だった。仕事場でPCに向かっているのがいやになった私は、着のみ着のままで東ソウルバスターミナルに向かった。目的地は決めていない。 窓口…
2022.3.25 江原道・東海岸の村を歩き、映画『春の日は過ぎゆく』撮影地に思いを馳せる。港の市場で観光客に人気の魚は?【コリアシネマ劇中飲食〈13〉「東海岸シネマ紀行」後編】チョン・ウンスク 文/チョン・ウンスク ♪昨夜見た夢は朝になったら忘れるけれど 一匹の美しい鯨の夢は僕の脳裏に焼き付いて離れない さあ行こう東の海へ 神宿る鯨を獲りに ――映画『バカたちの行進』(1975)のテーマ曲「コ…
2022.3.24 「ホンパッ(혼밥)」「ホンスル(혼술)」“お一人さま”でも居心地のよい店【韓国の旅と酒場とグルメ横丁 vol.31「ソウル、一人で気楽に飲み食いできる店」】チョン・ウンスク 最近、韓国の外食シーンで注目されている言葉がある。 一人メシを表すホンパッ(혼밥)と一人酒を表すホンスル(혼술)だ。ホンは「一人」を意味する혼자(ホンジャ)の頭文字、パッは「ごはん」、スルは「酒」の…
2022.3.16 ビビンパの世界、極彩色から素朴系まで!【韓国の旅と酒場とグルメ横丁 vol.29】チョン・ウンスク 文/チョン・ウンスク 日本の人たちはビビンパ(ピビムパッ)と聞くと、本場全州(チョンジュ)やソウルの有名店で見られる、器の中に花が咲いたようなカラフルなものを思い出すかもしれない。 しかし、あ…
2022.3.11 江原道の東海岸への旅。江陵の市場やお洒落なカフェや海辺を巡り、夜はマッコリ酒場へ【コリアシネマ劇中飲食〈12〉「東海岸シネマ紀行」前編】チョン・ウンスク 文/チョン・ウンスク 冷たい空気の中にわずかに春を感じ始めた2月の終わり。2年半ぶりに江原道の東海岸(江陵、東海)を旅した。今回から2回に渡って旅の様子をお伝えしよう。 平日、東ソウルターミナルから…
2022.2.25 韓国で一人旅する前に知っておきたい心構えとは?【コリアシネマ劇中飲食〈11〉「酒気帯びロードムービーの傑作『昼間から呑む』に学ぶ韓国一人旅10訓」】チョン・ウンスク 文/チョン・ウンスク 旅と酒をモチーフにした映画『昼間から呑む』が、3月23日(水)までGYAO!で無料配信されている。2008年、100万円にも満たない低予算で撮影された作品だが、見知らぬ土地を旅する者なら「…
2022.2.23 日本の「立ち食いそば」はカッコイイ! するずるとそばをすすり、空いたどんぶりをサッと返して店を出て行く姿は頼もしく見えた。【韓国の旅と酒場とグルメ横丁 vol.25「早くて安くて旨い韓国版かけそば!「チャンチククス」】チョン・ウンスク 文/チョン・ウンスク 私が東京に語学留学していた1990年代後半、知人の日本人男性が「これぞ、日本のサラリーマンの(おやじの)食べもの」と教えてくれたのが、立ち食いそばだった。 その日本人男性がお店で…
2022.2.16 日本の家庭でも簡単にできる「ものぐさキムチチゲ」のつくり方! 新陳代謝を高め、脂肪の蓄積を防いでくれるキムチは老若男女に愛されている健康食!【韓国の旅と酒場とグルメ横丁 vol.28「たまには休肝、あつあつキムチチゲの話」】チョン・ウンスク 文/チョン・ウンスク 家庭でも食堂でも愛されるキムチチゲ 本稿ではいつも酒のことばかり話題にしているので、今回は韓国を代表する食材、キムチを使ったキムチチゲについて書くことにする。 「韓国人の好…
2022.2.11 韓国映画が日本で公開される時、タイトルはどんなふうに変わるのか?【コリアシネマ劇中飲食〈10〉番外編「韓国映画の邦題について」】チョン・ウンスク 文/チョン・ウンスク コロナ以前はソウルや釜山で韓国映画を観る日本の旅行者も珍しくなかった。 彼らのあいだでは、「この映画が日本で公開されたらどんなタイトルになるのか」が少なからず関心の的だったよ…
2022.2.10 寒い冬に食べたい韓国の温かい汁もの 9選!スンデクッパ、ユッケジャン、シレギクッ、キムチチゲ…【韓国の旅と酒場とグルメ横丁・アーカイブ vol.24「冬到来、あつあつのスープとごはんのある風景」】チョン・ウンスク 文/チョン・ウンスク 最近は韓国各地の料理を食べ歩き、韓国人よりも韓国料理に詳しい日本人が少なくない。彼らの話を聴くと、「韓国料理を極めていくとクッパやチゲのようなシンプルなものに行き着く」と言う…
2022.2.2 ソルラル(旧正月)に父と食べた思い出の味。全羅南道・康津(カンジン)で母の代わりに私が焼いたヤンミリ。【韓国の旅と酒場とグルメ横丁#102「焼き魚と父と練炭ストーブ」】チョン・ウンスク 文/チョン・ウンスク ■江原道・束草の名物、ヤンミリ 70~80年代の韓国では練炭ストーブがよく使われていた。エアコンが普及した現在はあまり見なくなったが、田舎の市場や食堂に行くと、錆びついたロボットの…
2022.1.28 寂寥感ある風景が魅力な全羅道の干潟を舞台にした、お薦め映画3選【コリアシネマ劇中飲食〈10〉「干潟」編】チョン・ウンスク 文/チョン・ウンスク 干潟(ひがた)。韓国語でケッポル。 潮が引くと砂泥が露出し、塩が満ちると海水で覆われる低湿地のことだ。潮干狩りをする場所と言えばピンと来るだろう。干潟には栄養価の高い微生物が…
2022.1.14 韓国映画『恋風恋歌』の舞台、済州島。観光客で賑わう東門市場の夜市、島の情緒が残る在来市場を歩く【コリアシネマ劇中飲食〈9〉「済州(チェジュ)」編(2)】チョン・ウンスク 文/チョン・ウンスク どこの国であろうが、旅先でかならず行くところがある。在来市場だ。 済州には大小の常設市場があるが、その代表が南側の済州市の東門在来市場、そして北側にある西帰浦市の毎日オルレ市…