選手の放出は現時点では避けることができない

 そのため、たとえチームの戦力が低下することになろうとも主力選手を放出しなければいけないことを分かっている。皮肉にもここ数年、セビージャはバルセロナへ選手の放出が続いている。ダニエル・アルベスを始め、ケイタ、アドリアーノ、ラキティッチ、アレックス・ビダルがトップチームに移籍した他、セビージャ・アトレティコからバルセロナBへルイス・アルベルトが過去に移籍している。今季も交渉が決裂したものの、アトレティコ・マドリードへ移籍したガメイロや残留を決めたビトーロ、マリアーノにバルセロナが興味を示したと地元メディアは今回の移籍市場で紙面を埋めていた。

「バルセロナは自分たちにとって選手を高く買い取ってくれる良いお客様だよ(笑)。冗談はさておき、大きな資金のないセビージャがエリートに残るためには選手の放出は現時点では避けることのできないものだ。たとえリーガの優勝争いのライバルに塩を送ることになろうとも、大事なのはクラブの基盤が揺るがないこと。そして放出した選手の穴を感じさせないように新たな選手を獲得するのが自分の仕事だ。ただ、セビージャは選手を放出しなければ新しい選手を獲得することができないクラブだ。世間的に無名の選手であろうとも違約金は設定されている。今夏の例で言うとクリホビアク、ガメイロを売却したことで、バスケスや清武、コレアといった新戦力を獲得するだけの補強費を捻出することができている」

 とモンチは選手放出の理由を語る。

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