■YouTube以外にも進むオンライン戦略

YouTubeの目的は新規のファン獲得だという(写真/クラブ提供)

 もう1つが、会場に足を運んでくれる可能性のあるファンの新規獲得だ。

 実は藤掛氏が現在こだわっているのは、チャンネル登録者数ではなく、1つの動画当たりの再生回数だという。

 川崎ブレイブサンダースにはバスケットボールという本業があるから、超人気ユーチューバーのように週に何本も動画をアップできないという事情もあるとはいえ、1動画当たりの再生回数にこだわるのにはそれとは別の明確な理由があるという。

「チャンネル登録者数が多くても、各動画の再生回数が少なければ、新規のお客さんに全くリーチできていないことになります。一つの指標として登録者数は大切ですが、それよりも一つひとつの動画の再生回数が、登録者数よりもはるかに多い状態を続けることを今は目指している感じはあります。やはり、動画を見て、新しいお客さんに、会場に足を運んでいただきたいので」

 動画がチャンネル登録者数以上に見られるということは、コアではないファンにも届いた証拠になる。コアなファンも大切にしているが、YouTubeチャンネルの目的は新規ファンの獲得なのだ(一方で、ツイッターなどはコアなファン向けに運用している)。

 昨シーズンのYouTubeでの成功をうけて、今季からは「オンラインサロン」や「LINE公式アカウント」も本格的に取り組むことになった。とりわけ、「オンラインサロン」は月3000円の会費がかかるのだが、バスケ選手兼YouTuberである選手たちとの交流の場として、堅調に推移しているという。チケット収入が見込めない状況でのこの取り組みは、川崎の未来のカギを握るだけではない。バスケ界の他のクラブもその動向を注意深く見守っている。

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