■注目選手(2) DF:石原広教

 身長169cmでありながら、石原が3バックの中央に入るとチームが一気に安定した。

 強気なプレーが持ち味の石原は、これまでウイングバックや3バックの右で起用されることが多かった。3バックの中央でもそのプレーは健在で、ただボールを回すのではなく、ドリブルで相手を剥がす動きを見せる。

 昨年の前半戦、湘南の試合では、最終ラインでボールを回しているうちに相手のプレッシャーに負け、3バックのラインまでウイングバックがサポートに戻ってくることや、それが間に合わずに相手ボールのスローインになってしまうことが多かった。

 中央で石原がボールをキープできることで、ウイングバックは前にいることができるようになり、前線が数的優位になったことでロングボールから一気にチャンスが生まれるようになった。

 21歳ながら、今年はキャプテンを務めることが決まった。最終ラインに安定をもたらすだけでなく、決して気持ちで負けないそのプレーでチームを引っ張る。その存在は身長よりもずっと大きく見える。

石原広教選手 撮影/原壮史
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