■「FW堂安」をU24日本代表に

 もっとも、代表ウィークが明けると、今季の残りは中位~下位チームとの対戦が続く。特に16位ヘルタ・ベルリン、17位マインツ、18位シャルケと降格圏にいるチームとの対戦を残しており、現在15位のビーレフェルトにとって、残留のチャンスは十分にあると言えそうだ。そのシビアな戦いの中で、今やチームの中心選手となった堂安が、残留争いのキーマンとなることは間違いないだろう。

 蛇足になるが、ビーレフェルトが採用した堂安をFWに据えるカウンタースタイルを、U-24日本代表に導入してみても面白いのではないか。

 東京五輪で本気で金メダルを狙うのであれば、ドイツ、スペイン、アルゼンチン、ブラジルといった格上を撃破しなければならない。開催国だからといってオートマチックにメダルを獲得できるポジションにいるわけではなく、対戦相手との力関係を冷静に見極めてサッカーのスタイルを選択する必要がある。コロナ禍で満員の観衆の後押しを望めないのなら、なおさらのことだ。夏場であることを考えても、むしろ一歩一歩階段を登ろうとする守備的な戦いを選ぶことこそが、メダルへの近道のように思える。

 見かけは“弱者の戦法”でも、2トップの一角として起用された堂安は、野心を剥き出しにして、攻守両面で持てる力の全てを日本の勝利に捧げるに違いない。
 
■結果

ビーレフェルト 0-1 ライプツィヒ

■得点

46分 マルセル・ザビツァー(ライプツィヒ)

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