■綺麗な顔をして、脱げばマッチョ、動けば俊敏
日本の若手イケメン俳優にも30歳前後にターニングポイントがあるように、その後のソン・ジュンギもイメージを一変させていく。
「彼自身は、『可愛い』イメージに悩まされていた時期があったようです。そこから脱却するためにタフな役にも多く挑戦しています。大ヒット作『太陽の末裔』はその成功例ですね。いっぽうで近作の『アスダル年代記』では、身体能力が高く野性的な少年と、女性のように美しい神秘的な少年という双子を1人2役で演じていますが、その振り幅も魅力です。
今回のヴィンチェンツォは、骨の髄までイタリア人気質でダンディな色気を漂わせていましたが、知性と洗練された佇まいは、ソン・ジュンギだから出せたものかもしれません。劇中ではアクションも披露していましたが、前述のように身体能力が高いので様になっていて、役に説得力をもたせることに成功しています。
綺麗な顔をして、脱げばマッチョ、動けば俊敏という、ギャップと完璧さは、ヒーローになくてはならない要素ですから」(同・高橋氏)