ただ、ズデンコ・ベルデニック監督によって進められた、混乱と批判もあった先行きの不透明なチーム作りと、今のチーム作りはそれほど変わらない。

 2003年も、根本裕一を2列目に配置し、数馬正浩をサイドバックで起用するなど試行錯誤を続けた。その結果、シーズン最終盤にどうなったか。2ND第14節では横浜Mに完膚なきまで叩きのめされ、最終節・大分戦で見られたのは、焦りだけでプレーする姿だった。試行錯誤によって残ったものは、最適解ではなくいく通りもの失敗だった。

 債務超過が見こまれる現在のチーム状況では、打てる手は少ない。とはいえ、何もしなければ状況は変わらない。「降格がない」中で、残りの試合を来季のためにどう使うのか。仮に最終節まで全敗だったとしても、来季に残るものを得なればいけない。

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