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■監督や脚本家が熱く語る、俳優イ・ジョンソクの演技の魅力とは?

 今回は、最新作『ビッグマウス』で囚人服姿にもかかわらず抗えない魅力と圧倒的存在感を放ち、“俳優ブランド価値”を更新した、ハズシのないトップスター、イ・ジョンソクにスポットを当てる。

 イ・ジョンソクは1989年9月14日生まれ。身長186センチで、少女漫画の世界から出てきたような儚げで美しいビジュアルはもちろん、どんな役にも説得力をもたせてしまう演技力が多くの監督や脚本家を虜にしてきた。

 たとえば、デビュー作『検事プリンセス』(2010年)でジョンソクに惚れ込み、北朝鮮育ちの韓国人天才医師の愛を描いた『ドクター異邦人』(2014年)で彼を主演に抜擢したチン・ヒョク監督は、「彼の演技力は、同世代の俳優のなかでもずば抜けている」と起用の理由を話している。

『韓国TVドラマガイド』(58)表紙イ・ジョンソク(2015年4月刊)

 また、イ・ジョンソクの出世作であり、年下男子のアイコンとなった『君の声が聞こえる』(2013年)から『ピノキオ』(2014年~2015年)、『あなたが眠っている間に』(2017年)まで、3作連続で彼を推した脚本家パク・ヘリョン氏の俳優イ・ジョンソクに対する信頼は半端ない。実際、パク氏は『ピノキオ』でのインタビューで、こう語っている。

「前作『君の声が聞こえる』でも感じましたが、キャラクターの解釈がうまく、安心できる俳優です。ダルポという役は、激しい感情は見せてもオーバーになりすぎないでほしい、記者としての冷静さを保ち、鮮烈ながらも淡白に演じてほしいと思っていたのですが、神経質に注文しては混乱を招くかもしれないと、具体的な要望を伝えるのは避けたんです。でも放送を見たら、私の希望していた演技だったんです。“やはりイ・ジョンソクだ!”と思い、信頼がさらに強くなりました」(パク氏)

 さらにパク氏は、「私が自分自身の問題でうまく書くことができず不安に思っていた場面では、その不安を消すような、台本にはないインパクトを演技で見せてくれました。1作目では“台本を正確に解釈し、私を安心させてくれる俳優”だったとしたら、2作目のタッグとなった『ピノキオ』では“危機の瞬間も上手く解決してくれる俳優”でした」と絶賛。

「内容を練る時間もなく、自分で書いておきながら、彼の役が情けなく見えるかもしれないと申し訳なく思いながら台本を渡したシーンがあります。それにもかかわらず、情けないどころか、とてもカッコよく見せてくれて、とてもありがたく思ったことがあります」と語っていたパク氏。マンネリになる不安もなく、次の『あなたが眠っている間に』にもキャスティングしたそうだ。

『韓国TVドラマガイド』(61)表紙イ・ジョンソク(2015年10月刊)