●日本の総資産の約8倍! 化け物級の国際金融資本の原点とは?

 

 現在においても、世界最大の金融資本と言われるロスチャイルド家。一説には総資産1京円(日本の総資産の約8倍、ビル・ゲイツ約700人分!)といわれる原点は、18世紀末、ユダヤ系商人の初代マイアー・アムシェル・ロートシルト(=ロスチャイルドのドイツ語読み)が、ドイツのとある地方国家の御用商人として資産運用を任されたことにある。

 その後、5人の息子にフランクフルト、ロンドン、パリ、ロンドン、ウィーン、ナポリで拠点を築かせたマイアー。彼ら一族は各国の王侯貴族や大資産家から資金を預かり、国際的な情報ネットワークを通じた投資でそれを運用した。その最大の成功例が、ナポレオン戦争の背後で行なった戦略物資の輸出入(一部は密輸)と戦時公債の投機で、これによりロスチャイルド家は莫大な資産を築いたのだ。

 

●ロスチャイルド家最大の武器とフリーメイソンの関係とは?

 

 では、この一族がフリーメイソンとなぜつながったのか? それにはロスチャイルド家が経済戦争を勝ち抜く上で最大の武器と重視したものにあった。つまり、誰よりも早く、かつ、誰にも知られず情報をやり取りするルートだ。

「秘して語るなかれ」

 これは有名なロスチャイルド家の家訓。資産を預かるクライアントの秘密を口外して信用を失うことを戒めたものと言われるが、一方で、莫大な金を生み出す機密情報は一族の外に絶対に漏らさないロスチャイルド家の商法の肝ともいえる。事実、ヨーロッパ全土にまたがる機密情報の通信ルートがあることで、この一族は経済戦争に勝ち続けてきたのだ。

ロンドン・ロスチャイルド家初代のネイサン・メイア―・ロスチャイルド。フリーメイソンの有力メンバーでもあった

 そして、同じように情報をメンバー以外に決して漏らしてはならないと厳しく戒めていたのが秘密結社のフリーメイソンだ。しかも、メンバーは各国の王侯貴族や大商人など機密情報をいち早く手に入れることができる上流階級。

 情報の価値、機密保持の重要性を誰よりも知るロスチャイルド一族が、この秘密結社のルートを利用しないはずがない。事実、ナポレオン戦争の戦時公債で「伝説の逆張り」を仕掛け、莫大な財を築いたロンドン・ロスチャイルド家の初代、ネイサン・メイア―・ロスチャイルドはフリーメイソン・ロンドンロッジのメンバーだった。

※なお、実弟でパリ・ロスチャイルド家初代、ジェームズも同じくフリーメイソンのメンバー。