ギネスが認めた「世界の巨大モンスター犬ランキング」歴代NO.1は長さ2メートル以上で馬並みのデカさだった!?専用ベッドはクイーンサイズ、ソファ26台を噛み砕いた暴れん坊も！

　去る４月には千葉県市川市ではピットブルが、5月には木更津市でドーベルマンが脱走（こちらは後に動物保護団体による窃盗事件に発展）。さらに今月６月には栃木県上三上町でドーベルマンの原種、ロットワイラーが脱走と、なぜか関東一円で大型犬の脱走事件が続発。住民の皆さんはさぞやヤキモキしたと思うが、世の中にはこの脱走犬（？）たちが赤ちゃんに思えるぐらい巨大なモンスター犬が存在する。そこで今回は「世界一大きいモンスター犬」の数々をご紹介しよう。

■ギネスが認めた「モンスター犬」歴代チャンプがこいつら！

　とはいえ、「世界一大きい犬は何センチ？」という、一見簡単に見える問いの答えは定義が難しい。“今ままでで一番大きい犬”なのか、“現在一番大きい犬”なのかで、答えは変わってくる。当然ながら犬には寿命があるのだ。ということで、今回紹介するのは2000年代から現在にかけてギネスブックで「世界一大きい犬」の称号を受けた、いわば歴代チャンピオンだ。

　ちなみに、ギネスブックにおける犬の大きさは、四足で立ったときの地面から背中までの高さ、いわゆる「体高」を基準にして判定されている。ちなみに先に挙げたピットブル、ドーベルマン、ロットワイラーは体高が平均50～70cmなので、アタマの中でそれと比較しつつ読んでいただきたい。

■難病に襲われた悲劇のチャンプ・ギブソンとタイタン

　２００４年から２００９年まで世界一だったのは、米国カリフォルニア州で飼育されていたグレート・デーンのオス「ギブソン」。体高は１０７ｃｍで、体重は８２ｋｇ。２００９年に骨肉腫で片方の足を失い、がんが肺と脊髄に広がったため、飼い主は安楽死させた。

　２００９年から２０１０年まで、世界一だったのは、米国テネシー州で飼育されていたグレート・デーンのオス「タイタン」で、体高は１０７．３ｃｍ、体重は８６ｋｇ。タイタンはてんかん、耳が聞こえない、部分的に盲目などの、健康上の問題を抱えていたという。

　ちなみに、高さ１００cmというと街中で見かける赤くて四角い郵便ポストが同じぐらいの高さ。あれが背中までの高さといえば、どれだけデカいか想像いただけるかもしれない。

■「俺のベッドはクイーンサイズ」のジャイアントジョージ

　２０１０年から２０１２年まで、世界一だったのは、米国アリゾナ州で飼われていたグレート・デーンのオス「ジャイアントジョージ」。体高は１０９．２ｃｍで、体重は１１１ｋｇ。家ではクイーンサイズのベッドで眠り、飛行機で移動する際には座席が３つ必要だったという。大人しくベッドで寝ている姿を想像するとむしろカワイイが、こんなもの夜中に出くわしたら間違いなく「UMA発見！」「未確認生物と遭遇！！」などとニュースになるところだ。

　まさに「ジャイアント」の名に掛け値なしの逸話を持つチャンプ、ジャイアントジョージは２０１３年１０月１７日に７歳で死亡した。大型犬は比較的に平均寿命が短いとされるが、それでも10歳～12歳ぐらいは寿命があるもの。それに比べ歴代チャンプたちの短命ぶりが目につく。

■神の名とスーパースターの名を持つ歴代チャンプ

　２０１２年から２０１３年まで、世界一だったのは米国ミシガン州で飼われていたグレート・デーンのオス「ゼウス」。体高は１１２cmで、体重は７０．３ｋｇ。後ろ足で立つと、２．２６メートルにまで達したというからちょっとしたウマ並みの大きさだ。なお、その名のとおり神のような巨体を誇ったゼウスも２０１４年、５歳で死亡した。

　そして、２０１６年から２０２１年まで、世界一の称号を持っていたのは、英国エセックス州で飼われていたグレート・デーンのオス「フレディ」。体高は１０３．５１ｍで、体重は８８．９ｋｇ。フレディは若い頃、遊びでソファを噛み砕いて、２６台を破壊したという暴れん坊。こんな巨大生物に暴れられた日には手の施しようがなかっただろう。そんなフレディは２０２１年１月２７日、８歳半で亡くなった。

■古代エジプトから続くモンスター犬の血脈はあの「神漫画」にも！

　“今までに”という条件をつけるなら、世界一大きな犬は体高１１２cmのゼウスが最大の記録。犬種で言うならグレート・デーンが世界最大だと言える。グレート・デーンはドイツ原産の犬で、平均的な体重は５０～８２ｋｇ、体高は７６～７９ｃｍ。古代エジプト、古代ギリシア、古代ローマの時代から存在していたという説もある。

『バットマン・ザ・フューチャー』に登場するエース、『１０１匹わんちゃん』に登場するダニー、『銀牙　－流れ星　銀－』に登場するベンやグレートのモデルがグレート・デーンだ。

　ただし、最初に述べたようにこれはギネスブックのルール上の話。鼻の先から尻尾までの長さで競ったり、体重で競う場合は別の結果になるだろう。