■最凶ウイルスのパンデミックを警告した団体の背後には…

インドではケララ州で2018年、ニパウイルスで死者を出している/写真はイメージ

 しかも、インドにおいては2018年、2019年とここ数年で立て続けに感染が報告されており、厳重な注意が払われている状況だ。ただ、ここまでなら、あくまでWHOやオランダの医学団体が警告している危険なウイルスというだけの話。だが、ここにはひとつ“ウラ”がある。

米・ワシントン州に拠点を置くビル&メリンダ・ゲイツ財団。なおゲイツは新刊書に関する朝日新聞のインタビューで「20年以内に50%の確率で再びパンデミックが起こる」と再警告している……

 その”ウラ”とは、まさに警告を発した「医薬品アクセス財団」の背後にあった。前述したようにオランダに拠点をおく独立したNPOなのだが、そこに大量の資金を投入し支援しているのが、誰あろう、あのビル・ゲイツが共同代表を務める「ビル&メリンダ・ゲイツ財団(B&MGF)」なのだ。

 もちろん、様々な医学系の団体を支援しているB&MGF(なんとWHOへの拠出金ではドイツ、アメリカについで3位!/ロイターより)。それを考えれば、医薬品アクセス財団への資金援助も当然の話とはいえる。

 しかし……だ。冒頭の「1千万人以上を殺すウイルス」というビル・ゲイツの”予言”と、ゲイツと関りの深い団体が発した「次のパンデミックはニパウイルス」という警告。二つを重ね合わせると、コロナの時と同様に「最悪の予言」が現実のものになる可能性は決して否定できないのだ。