■学生時代の楽しい思い出“枕投げ”がプロ格闘技に!

 コロナ禍の学生は経験できていないかもしれないが、夏の林間学校や修学旅行など、学生時代のイベントの中でも盛り上がるのが宿舎での“枕投げ”。青春の1ページとして楽しい思い出となっている人は多いだろう。

 そんな“枕投げ”を彷彿とさせるイベントが、アメリカで開催されている。枕を使って戦う格闘技、「ピロウ・ファイト・チャンピオンシップ」(以下、PFC)だ。

 主催団体PFCの公式HPには、同団体のCEO、スティーブ・ウィリアムズは(なお、今は亡き往年の名レスラー「殺人医師」とは別人ですw)、以下のような声明が記されている。

「選手は怪我をしたくないし、血を見たくない観客も大勢存在する。彼らは良い大会を見ることを望み、暴力が見たいわけではない」

 最近、日本でも注目が集まっている血生臭い地下格闘技の本場・USAとは思えぬ、「誰も傷つけない格闘技」。なんて志の高い新格闘技だろう。

■「枕とは古代の武器」って主催者よマジか?

 さらに、HPにはPFCによるこんな説明も。

「この競技は、“枕”と呼ばれる古代の武器を使い、経験豊かな総合格闘技の競技者とボクサーにより、厳正なルールに基づいて、世界中の家族にアピールする本物の格闘技を開発するという目的で始まった」

 枕とは古代の武器だったのか……。

 世界史を揺るがすような衝撃の事実はさておき、PFCはただの激しい枕投げではなく、純粋なエンターテイメントでもある。

 かくして、PFCは他の残忍な格闘技すべての強さ、スタミナ、戦略的スキルを備えながらも、非常に楽しい、人気のあるスポーツへと急激に進化したのだ。