■社会に弾かれ恋人に去られ人生崖っぷちの犯人
ヒーマイヤーは事件の10年以上前に、街に引っ越してきたため、近くに親戚はいなかった。自身の修理工場に隣接する土地にコンクリート工場が建設されることになり、ヒーマイヤーは工場の看板が道路から隠れてしまうため、「町の景観を守ろう」というコンクリート工場の建設反対運動を展開。町を相手に訴訟を起こしたが、敗訴してしまった。
さらに、地元の新聞社スカイハイニュース社が、ヒーマイヤーたちの市民運動を非難する記事を新聞に掲載すると、反対運動の参加者が減ってしまった。さらに記事が原因で、婚約していた恋人もヒーマイヤーの元を去ってしまった。
さらに町はヒーマイヤーの店舗を抜き打ちで立ち入り検査し、設備の不備を理由に罰金を課し、業務改善命令を出した。ヒーマイヤーがこれに従わなかったため、町は彼の店に対し業務停止命令を下し、営業停止の処分とした。結局コンクリート工場は市によって建設され、仕事も恋人も失ったヒーマイヤーは孤立し追い詰められてしまった。
復讐を決意したヒーマイヤーはオークションに出ていたコマツ製ブルドーザーD355Aを購入。厚さ1センチ以上の鉄板とコンクリートによって外装を頑丈に補強した。さらにビデオカメラとモニターを6台搭載し、密閉された内部から外部の様子がわかるように改造。
銃眼を数ヶ所設置し、それぞれに対物ライフルや自動小銃等を設置して外部を攻撃できるように改造した。2ヶ月かけて完成した「キルドーザー」は、内部からも溶接され、外に出られない構造になっていた。