■沖縄の人から見たユタのイメージとは
筆者が沖縄のユタに不運を祓ってもらおうとした経緯はこちらの前編から──
沖縄の那覇に到着した私は、ホテルでひたすらスマホを見ていた。実はこの数日前、沖縄にはユタがやっている占いがあるという情報をテレビで見たのだ。占いをしているユタに会えばお祓いもやってくれるのでは?と思ったのだ。
「結構、いい値段するんだなぁ……」
ユタの占いの料金はピンキリだ。電話占いから対面占いまであるが、「有名」や「当たる」と書かれているユタとなると1時間1万円ほど。しかも人気のユタだと予約がとれないこともある。ここは慎重になって選びたい……。そう思った私は、別件の取材も兼ねて夜の街に向かった。入ったのはオジーがやっているスナックだ。
「──というわけで、ユタを探しているんですけれどどこか知りません?」
泡盛のさんぴん茶割りを飲みながらオジーに聞く。水商売歴の長いオジーならいい情報持ってそう。だが、オジーから返ってきたのは思いもよらない言葉だった。
「ウチナーンチュ(沖縄の人)はユタを怖がるさ〜。中には偽物もいて『霊が憑いている』と脅して数珠を売りつけたり、ただの水を5000円で売りつけるユタもいるさ~」
……何ですって? ユタの中には偽物や悪いのもいるってこと⁉ オジーいわく、沖縄ではしょっちゅうユタに占ってもらって大金を払う人を「ユタこーやー(ユタ買い)」と、バカにした呼び方をするのだとか。さらに、「那覇のユタ占いはやたら高い金を取って当たらないこともある」ともオジーは言う……。
■捜索範囲を広げピンときたユタを発見!
まじかよ……。ユタ=沖縄では神聖な存在として扱われると思っていたからそれはそれで衝撃だ。今回、那覇以外にはコザ(沖縄市)にも行く予定だった。そこで急遽、予定を変更して沖縄市で探すことにした。
「──ここは、どうですか?」
30分3000円と、リーズナブルな料金でやっているユタの占いを見つけた。対面占いのみで完全予約制。しかも電話予約のみ。このアナログな感じ、逆にそそられる。オジーにもスマホの画面を見せると、
「30分3000円なら安いねぇ! そこならイイんじゃないの~?」
と賛成のようだ。この日は夜更けまで飲んで歌い、前祝いに(?)オジーとカチャーシーを踊ってベロベロでホテルに戻った。
翌日、沖縄市のユタに早速、連絡を取った。電話では「どんなことを相談したいか」など簡単なことを聞かれたので「最近、運気が悪いのでお祓いをしてほしい」と伝えると、「相談あれば30分よりも60分がオススメです」と言う。その言葉で一瞬、身構えてしまう私。
「う〜ん……。それは行ってから決めますぅ……」
……果たしてどうなる⁉