※本記事は、9月26日公開の記事の再編集・再掲載です。お詫びや経緯については末尾にまとめますのでご覧ください。
人気漫画『グラップラー刃牙』(板垣恵介/秋田書店)では、主人公の範馬刃牙が妄想の中で巨大カマキリと戦う姿が描かれた。実際に昆虫類が人間ほどサイズだったら、とても恐ろしい生き物だっただろうが、世界には信じられないサイズの昆虫たちが実在するのだ。
そこで今回は厳選した昆虫界の「デカくてヤバい奴ら」を5種、紹介しよう。デカいだけでなく、クセがすごいキャラの立った連中なので、どうぞお楽しみを。
【1】スズメよりデカいコオロギ!・ジャイアント・ウエタ
まずは「世界最大のコオロギ」として知られるジャイアント・ウェタ (Giant wētā) 。「コオロギ」と言われているものの、ニュージーランド固有種で、正確にはコオロギとは別種の昆虫だ。なお、ウェタ (Wētā) とはニュージーランドに生息するカマドウマ科などの昆虫の総称で、成虫になっても翅(はね)をもたず、強い跳躍力をもつものをまとめた呼び名だ。
もともと昆虫の中では大きい部類に入るカマドウマやクロギリスの中でも特に大きい。大型のものでは脚や触角を含めない体長でも10センチ、体重は通常でも35グラムあり、世界一重い昆虫の一つだ。
ニュージーランドには70種類以上のウェタが存在し、そのうち11種類が「ジャイアント・ウェタ」と呼ばれている。今まで見つかった中で最大の個体はなんと70グラム。スズメより重たい昆虫なのだ。
これだけの巨体を誇り、天敵などいなそうなジャイアント・ウェタだが、ニュージーランドの自然環境を人間が変えてしまったことから個体数は減少し、現在では1種を除いて絶滅の危機に瀕し、法律で保護されている。
【2】カラダの1割以上がアレ! 巨大キリギリス・オオクツワムシ
マレーシア原産の肉食巨大キリギリスの一種であるオオクツワムシ(Giant Malaysian Katydid)。世界で最大の昆虫の 1 つで、翅を広げると 25 センチ、体長 15 センチ まで成長する。
この種のオスはもう一つの「世界最大」を誇ることでも知られている。なんと「世界最大の金のタマ」の持ち主なのだ! 「虫のクセに生意気だ!!」とカチンときた殿方、ご安心を。あくまで「カラダ全体に対して巨大」ということ。正確には、動物の中で最大の精巣を持ち、その精巣は全体重の 14% を占める。つまり、オスは体の10分の1以上が「大事なアレ」なのだ。
14%と言われてもわかりにくいので、人間と比較してみよう。日本人の成人男性の精巣(左右の玉合わせて)の重さがだいたい30グラム。同じく20代~50代男性の平均体重が70キロ前後なので、計算すると「日本人男性の精巣比率(?)」は約0.04%。逆に、体重70 キロ の日本人男性がオオクツワムシ並みの“モノ”を持っていたとすると、ほぼ 10 キロの「大ふぐり(片方5キロ×2)」を持っていることに相当する。
また、オオクツワムシはその鳴き声が非常に騒々しいことで知られている。アソコがデカくて地声もデカい……人間だったら絶対お近づきになりたくないおっさんだ。