神社や仏閣を参拝する際、多くの人が何かしらの願いを込めて訪れることが一般的だろう。前回、上司や恋人との人間関係に悩み、有名な縁切り神社を訪れたキャバ嬢A子。しかし、縁切りを願った相手の身に起きたのは”災厄”で、なんとも後味の悪い縁切りの結果となった。
……だが、軽い気持ちでの祈願が思いもよらない形で叶ったケースは他にもある。今回は、縁切り神社と表裏一体な(実際、縁切りと縁結びはセットの場合も……)、女性に人気の縁結び神社を訪れたキャバ嬢の身に起きた”余計なご利益”について語ろう。
■結婚したくて縁結び神社に向かったキャバ嬢
「恋人がほしい」
「良縁に巡り合いたい」
そんな想いを胸に、恋愛にご利益のある縁結び神社を訪れる女性は多く、今回の主人公であるキャバ嬢のミカ(仮名・当時29歳)もそんな一人だった。
「縁結び神社に行こうと思ったきっかけは、5年間付き合った彼氏にフラれたからです。絶対にその彼と結婚すると思っていたので、もう茫然自失でした。アラサー、キャバ嬢、将来性なし……。もう誰かと結婚する道以外、残っていないのでは……という焦りから縁結び神社に駆け込みました」
前回、ご紹介した縁切神社の「S宮」では縁切祈願の際に一風変わった作法が存在するが、縁結び神社の参拝方法は一般的な神社と同じものとされる。ミカもその作法に従い、「結婚できますように……」。そう願い事をしたのだ。
■縁結び神社のご利益は最強だった⁉
「なんと、すぐに運命の出会いがあったんですよ」
縁結び祈願して2週間ほど経った頃だろうか。ミカが興奮したように話しかけて来たことを覚えている。聞くと、キャバクラの仕事の帰りに一人で行きつけのバーで飲んでいるところ、声をかけられたというのだ。
「しかも、顔もイケメンで身長が高くて、まさに理想の相手だったんです」
相手がイケメンかどうかはともかく、バーで一人、キャバ嬢が飲んでいたら普通なら声をかけるのではないだろうか。それを「運命」と言い切ったミカに疑問を抱いたのはさておき、とりあえず「良かったね!」と伝えた。それからしばらくして、ミカはその男と交際を始め、なんと付き合って2ヶ月でスピード婚をしたのだ。
私も当時、詳しくは知らなかったが、金持ちなイケメンと結婚して寿退社したミカの話題で店は持ち切りだった。なんでも、ウワサによると旦那は都内に複数の飲食店を経営する実業家で、ミカはまさしく縁結び神社のご利益にしっかりとあやかったのだ。
そのため、ミカがどうこうよりも「ミカが行った縁結び神社がスゲーんじゃないか?」となり、実際に足を運ぶキャバ嬢でひっきりなしだった。そんな中、ミカのSNSを見て胸騒ぎを感じていたのは私だけだったのだろうか……。