はいさーい! 現在、絶賛沖縄出張中のカワノです。当連載でも度々、テーマとなる沖縄は私がかれこれ20年通い続けているタイと並ぶ愛すべき地域の1つである。今回は、沖縄の「お墓」について色々調べてみました!

沖縄のシーミーに参加したい

 カワノが沖縄で死ぬまでにやりたいことのひとつに「沖縄のシーミーに参加する」というものがある。シーミーとは、正しくは『御清明祭(ウシーミーサイ)といい、沖縄のお墓参りのことを指す。内地の一般的なお墓参りと違う点は旧暦の3月(新暦の4月5日頃)〜現在では5月のゴールデンウィークの頃までの間に行なわれることである。

 

 また、「お墓参り」といっても、花見やピクニックのように賑やかだ。供えるのは、御三味(うさんみ)と呼ばれる紅白かまぼこや魚の天ぷらなど、「天・地・海」の食材を使った惣菜を重箱に詰めたもの、お菓子、果物、お酒を墓前に備え、先祖をお迎えして親族同士でワイワイ楽しむのが沖縄流! お酒が入って陽気になると、カチャーシーを踊ることもあるのだそう。また、お墓で宴会ができちゃうほど、沖縄の墓はデカイことで知られている。

 

人気のローカルツアー「まちまーい」

沖縄/那覇/国際通り
沖縄イチの繁華街・国際通りの一本裏手には……

 なお、沖縄出身の友人(女性)が言うには、

 

「酒を飲んでいるのは男ばかりで女はお酌や準備に追われるから大変」

 

 なのだとか……。そんなことはさておき、私もシーミーに参加したい! 酒飲んでカチャーシー踊りたい!! 相変わらず煩悩だらけの理由で沖縄のお墓に興味を持ったのでありました……。

 

 そこで、目をつけたのが「お墓を巡るまちまーい」である。まちまーいとは沖縄の方言で「街巡り」の意味で地元ガイドと街を散策しながら歩くツアーのこと。一般的な観光ツアーにはないようなローカルな場所を案内してくれることから人気を集めている。今回は観光地として有名な那覇・国際通りの裏道を歩く”まちまーい”に参加して、沖縄のお墓を深堀りしてみました。

 

那覇の中心でお墓を巡る

摩文仁家の墓

なかには文化財級の巨大なお墓も(写真は「摩文仁家墓所/南風原町)

画像:Shutterstock

 先ほども書いたが、沖縄の墓はとにかくデカイことで有名だ。大きさは様々で、ワンルームマンションの一室ほどのものから、大きいものとなると一般的な一軒家と見間違うほどのサイズも!

 

 なお、墓の値段は内地では公営墓地や霊園の相場が150万〜250万円に対して、沖縄では200万〜3300万円(昔のように大きいものとなると500万円)ほど。沖縄は門中制度、地元の言葉で「ムンチュー」という父系の直系血族が一族の長として墓を継承していくため、一族全員が入れることを考えたら、まぁお得なのかな……?

 

 さて今回、参加した”まちまーい”の目玉は「ナイクブ小墓群」! 那覇市牧志、国際通りの裏手にある緑ヶ丘公園内で発掘された古墓群で190基以上が発掘されている。現在も調査が進められているが、ほとんどの墓が撤去予定だという。