最新刊『憑いてる人は痩せません 生き霊『お祓い』ダイエット』刊行記念インタビューの後編。インタビュー前編では、「生き霊ってどんなもの?」という素朴な疑問から、はやともさんが霊を視るようになった衝撃的な事件を紹介したが、続く後編では、その事件のさらに驚くべき展開について伺っていく──。
●取材・文:久野友萬/撮影:有坂政晴(ストゥスタジオ)
●シークエンスはやとも
1991年7月8日生まれ、東京都出身。吉本興業所属のお笑いコンビ「ポンゴ」のメンバー。幼少の頃から幽霊や生き霊が視える特殊な能力を生かして、多数のTV番組やラジオ、雑誌で活躍中。その的中力の高さから楽屋の前には霊視を依頼する芸人仲間が行列を作るほどで、その人気は留まる事を知らない。また、心霊話や考察を展開している自身のYouTubeチャンネル「シークエンスはやともチャンネル〜1人で見えるもん。〜」は総再生回数6000万回を超えているほか、2020年8月と12月に2冊の著書、2021年9月には文庫本も発表するなど活躍の場を広げている。
●公式チャンネル『シークエンスはやともチャンネル~1人で見えるもん。~』
■ズル休みと勘違いされ学校へ…
(前編あらすじ)殺人事件を目の当たりにしてしまったはやとも少年(9歳)。翌朝、目を覚ますとはやとも少年に被害者の霊が執り憑いていた! しかも頭に包丁が刺さったままの姿で左肩にぴったりと……。
「もちろん僕は『うわあああ!』となったんですが、おふくろは何も見えないし何も信じてないタイプで……。学校をズル休みしようとしていると思ったらしく、取り付く島もなく『いいから学校行きなさい』と。
で、仕方なしに学校には行くには行ったんですが、ずっと振り向けば生首。しかも、僕のほうを睨んでくるんですよね」
包丁刺さったスキンヘッドを肩に載せて学校生活? 冗談じゃないな。
「でもね、人間ってすごいなと思うのは、1週間ぐらい経ったら慣れるんですよ」
■「肩のそれ、とれないのか?」
……え、慣れちゃうの?? すごいな、はやとも少年。でも、もっとすごいのはファンの方々には「シークエンスパパとも」でおなじみのお父さんだった。
「タクシー運転手だった親父は勤務が忙しくてあまり家に帰ってこなかったんですが、久しぶりに帰ってきて僕を見るなり、『お前、それ自分でとれないのか?』と言ったんですよ」
なんと、“パパとも”さんにも、息子の肩に乗る、包丁が刺さったスキンヘッドの幽霊が視えていたらしいのだ。
「それまで僕も親父が視えるなんて全然知らなかったんです。それでとれないと言ったら、『わかった、じゃあ寝ろ、俺が何とかしておくから』と言って……。で、本当に寝て起きたらとれてたんです」
ただし、どうやってとったのかは謎。「幽霊を『とる』と寿命が縮むから」と、パパともさんはとり方を教えてくれなかったそうだ。
そして、怪異を感じる人は怪異が起きる場所に呼ばれるらしい。この衝撃的な事件を機に、はやとも少年は次々と「視る」ことになるのだった──。