チャンス大城──言わずと知れた「レジェンド地下芸人」。お笑い好きや同業者からも“天才"と評されながら、30年以上地下で活動してきたピン芸人だ。そしてついに今年2025年、「R-1グランプリ」決勝の舞台へ進出。再び注目が集まっている。
そんなチャンス大城さんが4月18日、新刊『チャンス大城の霊怖 人怖』(ヨシモトブックス)を上梓。そのタイトルどおり怖い話に特化しているというのだが、そこはチャンス大城さんのこと、我々が想像するようないわゆる“怪談”は収録されていないだろう。そこで今回はご本人にインタビューを敢行。これまでご自身に降り掛かった霊体験について話を伺った。

1975年1月22日生まれ。兵庫県尼崎市出身。NSC8期&13期卒。芸歴の大半を「地下芸人」として下積み生活を送るものの、2017年12月には『第23回細かすぎて伝わらないモノマネ選手権』(フジテレビ系)で優勝。同年『すべらない話』(同)への出演で注目される。また昨今では『水曜日のダウンタウン』『ラヴィット!』(ともにTBS系)などバラエティ番組への出演多数。山中に生き埋めにされた話やヤクザにピストルを突き付けられた話など、唯一無二のエピソードトークは視聴者を惹きつけてやまない。
■霊と周波数が合ってしまう!?

──チャンスさんはご自身も心霊体質だそうですが、人生で初の霊体験はいつですか?
小学校低学年のころですね。家の前で遊んでいたら2階の窓からおとんとおかんと、知らないおじさんが「はよ帰ってこい」って言うんですよ。帰ったらそんなおじさんいなかったんです。それが初めてですね。
──本書にはそういった話をはじめ、さまざな心霊体験が収録されていますが、「心霊芸人」や「怪談師」としては活動してませんよね。
僕の場合は、心や体が弱っていないときは見ようと思っても見れないんですよ。ずっと見れるわけじゃないから、「幽霊めっちゃ視えます!」と売りにすんのもなぁって……。それに怪談師さんみたいに、いろんな人に取材してまで喋ろうとも思わないですし。
──ということは逆に、収録されている話はガチの実体験と?
そうそう。ホントたまたま見たりした体験だけです。霊に出てこいなんて操れんし、自分から周波数を合わせにいくのも変な話ですし。
──しゅ、周波数?
霊と周波数が合っちゃうと見えるんですよ。霊が見えるなんて嘘やって言う人もいるけど、携帯の電波と一緒だって霊媒師さんが言ってました。電波もみんな見えないでしょ? 霊もそれと一緒らしいです。
■取り憑いた霊のせいで悪影響が

──なるほど! 霊に憑かれているときは、ご自身でもわかるものですか? 本の中でも、ある時期50体以上憑いていたと書かれていましたが……。
自分ではわからなくても、周りにえらい影響出ることもありましたね。先日、元プロレスラーの橋誠さんがやっている、桜上水のストレッチ専門店に行ったんですね……。
ほんだら、僕が店に入った途端、まず有線の音楽が切れて、時計が止まって、冷暖房全部落ちて……。橋さん、僕には直接言わなかったんですが、後で僕と共通の知人だったDDTの秋山準さんに「大城さんって……なんなんですか……?」って言ったらしくて(笑)。
──無自覚な「歩くポルターガイスト」(笑)。でも、チャンスさん自身にトラブルはないんですか?
トラブルですか……あ、あの、携帯電話見してもらえます?
──あ、はい(と、スマホの画面を見せる)。
僕の携帯、2カ月に1回くらい、1分ずつ進んでいくんですよ。その携帯ではいま12時半ですよね。僕のは、ほら。
──えええ!? 全然違う! めっちゃ進んでる! な、なんでですか!?
わかんないんです。スマホのショップに持ってったら、「ありえない」って言われました。調べたら、電磁波らしいんですけど……。
──いやいや、普通は自動日時設定などをオンにすれば、勝手に直りますよね。
うん、でもこれは直らないんです。最初は2、3分ズレてるだけやったんですけどね。