独特の世界観をもち、今春のNetflix配信作のなかでじわじわ人気を上げてきている『私の解放日誌』。なかでも、主人公一家の離れに暮らし、家業を手伝う正体不明の男「ク氏」を演じるソン・ソックの不可思議な存在感は、多くの視聴者をわしづかみにしている。

 ソン・ソックは1983年2月7日生まれで、本格的なデビューは30代になってからと遅咲きだが、その後、映画やドラマに立て続けに出演。今月韓国で公開されるアクション映画『犯罪都市2』でも主演のマ・ドンソクと対峙する強烈な悪役に抜擢された。

 そこで、今回はこの一見強面で何を考えているかわからない、『私の解放日誌』の“無愛想男”ソン・ソック(褒めてます)が出演しているオススメ作品を紹介したい。それは、アラサー女子の恋愛と友情、仕事の悩みなどをリアルに描いた『恋愛体質~30歳になれば大丈夫』(2019年)だ。

■『恋愛体質~30歳になれば大丈夫』、無愛想なソン・ソックに引き込まれる理由

『恋愛体質~30歳になれば大丈夫』の主人公は、7年付き合った彼氏と別れ、30歳で脚本家になる夢を叶えたジンジュ(演じるのは、映画界で活躍するチョン・ウヒ)。彼女の親友で、ドラマ制作会社のマーケティングチーム長として働く、おっとりシングルマザーのハンジュ(『インターンは元上司!?』『バッド・アンド・クレイジー』のハン・ジウン)。亡き恋人の幻影に苦しむ理論派ドキュメンタリー監督ウンジョン(演じるは『ヴィンチェンツォ』のチョン・ヨビン)という、キャスト的にはやや地味めなアラサー女子たち(でも、みんないい!)。

 三者三様の恋物語と仕事、友情を描いた隠れ名作だが、チョン・ヨビン扮するクールなウンジョンが仕事で関わるCF監督サンス役として中盤から登場し、後半の話題をかっさらっていったのが、ソン・ソックだ。

「恋愛体質~30歳になれば大丈夫」画像出典:JTBC