■記憶喪失「笑える系」

★『ファンタスティック・カップル』『ショッピング王ルイ』『100日の郎君様』『サイコパス・ダイアリー

 セレブとして生きてきた主人公が記憶喪失により庶民の暮らしを余儀なくされ、そのギャップに爆笑させられるというパターン。

 よくわからないまま庶民の格好をさせられるが、金持ちだったときの感覚が身体に染み付いているため、言葉使いも態度も偉そうだったり、経済感覚がないため無駄遣いをして、叱られたりと、世間知らずぶりが露呈するのも笑える。

 一方で、セレブならではの“学”や審美眼で周りの人々の役に立つこともあったり、利害関係抜きの人々の温かさに触れ、孤独が癒えたり、本当に大切なものに気付かされたりと、変化していくさまも感動的で、笑える系の記憶喪失には名作・感動作が多い。

『ショッピング王ルイ』でソ・イングクが演じた主人公の御曹司ルイは、突然記憶喪失&無一文となってしまう。温室育ちで生活力ゼロのルイと、彼に振り回されるヒロインとの掛け合いも楽しい名作ラブコメだ。

『ショッピング王ルイ』© 2016 MBC

『ショッピング王ルイ』
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 発売元:コンテンツセブン 販売元:TCエンタテインメント © 2016 MBC

 ほかに番外編として、生前の記憶を失った「幽霊」たちの自分探しストーリー(『ああ私の幽霊さま!』など)や、記憶を失った者と見たものすべてを記憶してしまう者の物語(『その男の記憶法』)といった作品もある。

 今回の「ちかちゃんねる」では、『悪の花』に加え『イルジメ〔一枝梅〕』や『犬とオオカミの時間』でも記憶喪失を演じているイ・ジュンギを筆頭に、記憶を失う前と後、戻った後といった、俳優たちの“演じ分け力”についても解説。1つの作品のなかで1人の俳優が違う人物を演じ分ける記憶喪失ものは、俳優にとって演技力を発揮できる絶好のチャンスであり、視聴者にとっても1粒で2度以上おいしい贅沢品。有効に使われるなら、どんどん扱ってほしい。

「ちかちゃんねる」では、今回紹介した韓ドラ「記憶喪失」解説のほかに、視聴者の疑問に答えた「韓流Q&A 韓国と日本でヒットする作品が違うのはなぜ?」「韓流Q&A 韓国ドラマのタイトルが日本では変わってしまうのはなぜ?」も配信中。

「ちかちゃんねる」では、今回紹介した韓ドラ「記憶喪失」解説のほかに、視聴者の疑問に答えた「韓流Q&A 韓国と日本でヒットする作品が違うのはなぜ?」「韓流Q&A 韓国ドラマのタイトルが日本では変わってしまうのはなぜ?」も配信中。