クリスマスから年明けにかけての豪華ホテルを舞台に、様々な事情を持つカップルたちの恋愛模様を華やかに描き出す韓国映画『ハッピーニューイヤー』。
韓国ドラマ『私たちのブルース』のハン・ジミン、映画『ミッションポッシブル』のキム・ヨングァン、『トッケビ～君がくれた愛しい日々～』のイ・ドンウク、『椿の花咲く頃』のカン・ハヌルら、14人にも及ぶ人気俳優たちがホテルのCEOやマネージャー、メイド、モーニングコール担当スタッフ、訳ありの宿泊客などに扮して魅力を発揮している。
複雑に絡み合う彼ら彼女らの物語を見事に作り上げたのは、名作『猟奇的な彼女』をはじめ、『僕の彼女を紹介します』、『最強☆彼女』といった数々のラブコメディを手掛けてきたクァク・ジェヨン監督。待望の日本公開を前に、スターたちとの撮影の裏側について話を聞いたインタビューを２回に分けてお届けする。
■ラブストーリーの名手、クァク・ジェヨン監督インタビュー
―ーラブストーリーの名手として知られるクァク・ジェヨン監督の作品の中でも、これだけ多くの人物が登場するのは初めてではないでしょうか。人数だけでなく、年齢層も幅広くバラエティに富んだカップルたちが次々と出てきますね。
高校生から60代まで多様なカップルが登場します。年齢層が広いので、あまり刺激的でない、ハッピーな恋愛の描写をしてみたいと思いました。男女のカップルだけでなく、ソ・ガンジュンさん演じるトップスターとイ・グァンスさん演じるマネージャーという、男性と男性に関する話も入れました。友情であり、ブロマンスともいえます。基本的にはホテルのマネージャー、ソジンと彼女の長年の親友であるスンヒョとその婚約者のカップルを中心とし、その周りに家族や、友人、ホテルの人々の話を散りばめました。
ーーホテルの常連医師役のイ・ジヌクさんとドアマン役のチョン・ジニョンさんは2016年の『時間離脱者』にも出演されていますが、それ以外の方々とは初めての撮影でした。印象はいかがでしたか。
すでに前から知っているかのようで、とても親しみやすい人ばかりでした。ソジン役のハン・ジミンさんは、姉御肌というか、お姉さんタイプで、現場の人たちを気遣ってくれました。ホテルのマネージャーというキャラクターとも合っていました。
今回のキャスティングは、私が俳優たちに持っていた先入観に従って行ったようなところがあります。例えば、ソジンの親友スンヒョ役のキム・ヨングァンさんの場合、映画『君の結婚式』で見せた姿を想像していました。ただ、実際に会って見ると、想像以上にシャイな人だったので、初登場のシーンでは「恥ずかしがり屋だ」というセリフも足しました。ただ、そんな性格だからこそ、長い友人だったソジンに好きだと伝えられなかったんだなと感じられました。
