●『ゴールデンスプーン』
ユク・ソンジェ(BTOB)主演 ※日本ではディズニープラス「スター」で独占配信中
貧しい家庭に生まれた主人公が、偶然手にした「金の匙」により、金持ちの家に生まれた友人と親をチェンジ、運命を変えることから始まる人生アドベンチャーストーリー。「親の職業や経済により子供の運命は決定する」という韓国社会に蔓延る考え方を鋭く風刺した内容で、同名Webマンガが原作。
『トッケビ〜君がくれた愛しい日々〜』ユク・ソンジェの軍除隊復帰作であり、貧富両極の境遇を経験する主人公を巧みに演じた。裏にSBSの『わずか1000ウォンの弁護士』があり、視聴率は苦戦したが、緻密な脚本と俳優の熱演で評価された。
配信隆盛時代にあって、地上波でのリアルタイム視聴でも好成績を残したのが『ビッグマウス』だ。本作で、これまでの“ロマンスキング”のイメージから一転、骨太サスペンスで“刑務所のヒーロー”として覚醒していく主人公を抑制した演技でスリリングに魅せたイ・ジョンソクが、大賞最有力候補と噂されている。
イ・ジョンソクは2016年に『W−君と僕の世界−』でMBC演技大賞を受賞しており、今回授与された場合、2度目の栄誉となる。同じく、『ドクター弁護士』のソ・ジソブは、2018年に『私の恋したテリウス〜A Love Mission〜』で、『今からショータイム!』のパク・ヘジンは、2020年に『インターンは元上司!?』で、それぞれMBC演技大賞に輝いており、二度目の大賞をかけて三者が競う。
髪色を明るく染め、大胆なイメージチェンジでミステリアスな主人公に挑んだ『明日』のキム・ヒソンに対する評価も高い。図々しい国税庁の調査官に扮し破格の変身を遂げた『トレイサー』のイム・シワンは、昨今映画での活躍が目立っていたが、ドラマでも期待以上の演技を見せている。
『ゴールデンスプーン』のユク・ソンジェ(BTOB)は兵役を経てグッと大人の落ち着きが加わり、波乱の運命を自ら突き進む青年役で演技者としての可能性を広げた。誰がどんな賞に輝くか、興味深い。
他に、現在放送中のラブコメ時代劇『禁婚令、朝鮮婚姻禁止令』のキム・ヨンデ&パク・ジュヒョン、ヒューマンラブストーリー『百人力執事〜願い、かなえます』で抜群のケミストリーを見せたイ・ヘリ&イ・ジュニョン(Prime Videoで独占配信中)、全4話の短編ロマンス『ファンレターを送ってください』のチェ・スヨン(少女時代)&ユン・バクらが、2022年のMBCドラマを輝かせた。
MCは、少女時代のスヨンと、タレント、キム・ソンジュが務める。