韓国ドラマの新作、Netflixシリーズ『イルタ・スキャンダル〜恋は特訓コースで〜』が連日Netflix国内ランキング10入りするなど、人気を集めている。
同作は、日本以上に熾烈といわれる韓国の受験戦争、教育戦争を背景に、受験塾業界ナンバーワンの支持率を誇る数学のスター講師チェ・チヨル(チョン・ギョンホ)と、高2の姪っこを育てながら惣菜店を営むヘンソン(チョン・ドヨン)の奇妙な恋を描いた爆笑ラブコメディだ。
■『イルタ・スキャンダル』の個性豊かな登場人物たちの“温かな情”にほろり
『イルタ・スキャンダル』の主人公、神経質で食にうるさく、人に無関心な高慢男チヨルのクセの強さは、ラブコメ主人公の典型で、『シークレット・ガーデン』のキム・ジュウォン(ヒョンビン)を思い出すほど。
この自信たっぷりで上から目線な男を、『賢い医師生活』のチョン・ギョンホが面白いほど嫌味に、それでいて憎めない人間味を交えながら軽妙に演じていて、知らぬ間に虜になってしまう。
過去のなんらかのトラウマにより、まともに食べることができなかったチヨルが、ヘンソンの作る惣菜に出合ってからというもの、食事が楽しくて仕方なくなる姿も笑える。
主人公チヨルと、名女優チョン・ドヨン扮するおばさんヒロイン、ヘンソンとの爆笑&わずかにキュンなやり取りも注目ポイントだが(なにせ、彼の脳裏に浮かぶ映像は、ヘンソンの顔ではなく、ヘンソンの作った料理なので)、本作が見ていて心地いいのは、惣菜店のなかに溢れる人の情だ。