――ドラマ配信開始前に開催された制作発表会では、イ・ジョンハさんを本当の息子のように見守るチョ・インソンさんとハン・ヒョジュさんの姿がとても印象的でした。実際現場ではどんな感じで撮影を進めていきましたか?
イ・ジョンハ 撮影初日に、ヒョジュ先輩からまず「ママと呼んで」と優しく接してくださいました。僕も早く先輩と親しくなりたかったし、普段からママと呼ぶとボンソクとしてより気楽に演技できる気がして、それからはずっと現場では「ママ」と呼んでいました。のちに僕がお母さんに抑えていた感情を爆発させるシーンがあったんですけど、僕だけの撮影シーンでも先輩は近くにいて一緒に涙を流してくださったんです。僕がボンソクになりきって演技に臨めるよう、いつも助けてくださったことにとても感謝しています。
――ボンソクが自分の意思で宙に浮かぶようになり、徐々に飛行能力を覚醒させていくのが見どころだと思います。最も印象的なアクションシーンは?
イ・ジョンハ 僕がお父さん(チョ・インソン扮するキム・ドゥシク)と会うシーンですね。僕が物心ついたときにはすでにお父さんはいなくて、いつも夢の中だけで会える存在でした。でもその人がお父さんなのかは分からずにいたのですが、ある時それがお父さんだったと知る場面があります。そのときのボンソクの複雑な感情や思いがとても生々しく伝わってくるシーンで、今でも一番記憶に残っていますね。
(インタビュー後編に続く)
●プロフィール
イ・ジョンハ/1998年2月23日生まれ。2017年、KBSのオーディションサバイバル番組「The Unit~アイドル再起プロジェクト」に出演して注目され、2018年俳優デビュー。ウェブドラマ出演を経て、2019年に『新米史官ク・ヘリョン』で地上波ドラマに初出演。以降『それでも僕らは走り続ける』(2020年)、『わかっていても』(2021年)と話題作に連続出演。次回作はウェブトゥーン原作の学園ドラマ『ONE:ハイスクール・ヒーローズ(原題)』。
コ・ユンジョン/1996年4月22日生まれ。2019年に『彼はサイコメトラー -He is Psychometric-』でデビュー。2020年に『保健教師アン・ウニョン』にカメオ出演後、同年『Sweet Home -俺と世界の絶望-』、『ロースクール』で好演し、注目の新人と話題に。2022年にラブファンタジー史劇『還魂』に出演、パート2では初主演を務め、人気急上昇した。映画初出演作で、俳優イ・ジョンジェの監督デビュー作『ハント』が9月29日より日本劇場公開。
キム・ドフン/1998年9月15日生まれ。2016年にイ=ソン・ヒイル監督のインディーズ映画『尾行』で俳優デビュー。以降『絶対彼氏。』『医師ヨハン』(2019年)、『ダークホール-愛を奪う闇-』(2021年)などに出演。2021年のMBC短編ドラマ『目標ができた』ではヒロインに恋心を抱く青年ユンホを熱演して注目された。2022年には『今日のウェブトゥーン』『ルール通りに愛して!』でも好演。ほかに映画『ヒプノシス 催眠』(2021年)など。
●『ムービング』ストーリー
幼いころから身体が宙に浮く特殊能力をもつ高校3年生のキム・ボンソク(イ・ジョンハ)。母イ・ミヒョン(ハン・ヒョジュ)は息子の能力を周囲に悟られぬよう日常生活を厳しく管理し、母子2人で懸命に生きてきた。
ある日ボンソクは通学途中のバスで見慣れない女生徒と出会うが、彼女が転校生チャン・ヒス(コ・ユンジョン)として自分のクラスに現れ驚く。クラスの級長イ・ガンフン(キム・ドフン)は担任にヒスのサポートを命じられるが、ヒスは先に知り合ったボンソクを何かと頼るようになる。
父チャン・ジュウォン(リュ・スンリョン)と2人暮らしのヒスは、厳しい家計を気遣い進学準備費用がかからない体育大学への進学を目指し放課後の体育館で自主練習を開始。ヒスと一緒にいたいボンソクは彼女のそばで練習を見守っていたが、ある日ひょんなことから身体が浮く瞬間をヒスに見られてしまう。だがヒスにも転校を余儀なくされた特殊能力があると分かり、2人は秘密を共有する親友関係となるが……。
●配信情報
『ムービング』ディズニープラス スターにて独占配信中
毎週水曜2話ずつ配信
[2023年/全20話]演出:パク・インジェ、パク・ユンソ『キングダム2』 脚本:Kang Full
出演:リュ・スンリョン、ハン・ヒョジュ、チョ・インソン、イ・ジョンハ、コ・ユンジョン、キム・ドフン
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