――キム・レウォンさん、イ・ジョンソクさんをキャスティングした最大の理由はどういったものでしょうか。
「カン・ドヨンという人物には、リーダーシップが必要です。ばりっとした白い制服を着た海軍の副長と、一見成功者に見えるが、実は、失敗を抱えている男です。痛みや苦しみを抱えている人物だった。だが、それを決して表に出さず、傷ついた同僚を思いやるようなリーダーシップと深みのある人物が必要でした。
キム・レウォンさんはもちろん見た目もイケメンですが、心のなかを覗くと痛みを感じているような憂いとオーラがある俳優なので、うってつけだと思ってオファーをしました。
イ・ジョンソクさんも、顔つきも美しくオーラもある人物ですが、彼のなかに極端な二面性が共存しているように思えました。近くで見ると善良でイケメンのイメージですが、どこか冷ややかな印象もある。この役もその両面性が必要でしたから、彼にこそ合うと思いました。
劇中でも、普段の生活のなかでは、弟に対しても楽しそうに話したりふるまっていたりするのですが、自分のなかのライン、限度を超えたときのリアクションが爆弾のようで、期待通りでした」(後編につづく)
■連続する爆弾テロに挑むのは元海軍副長!なぜ彼が狙われるのか、高IQのテロリストの真の目的は?
●『デシベル』ストーリー
海軍潜水艦「ハルラ」の副長として同僚からの信頼も厚かったカン・ドヨン(キム・レウォン)。ある日、退役した彼のもとに正体不明の発信者から爆弾テロの予告が入る。その後ニュースで予告通りの事件を知ったドヨンに、次の爆破を通告する電話が。犯人の命令に従い、単身で5万人の観客で沸くサッカースタジアムに向かう。
仕掛けられたのは、音が一定のデシベル(dB)を超えると爆発までの時間が短縮され爆発する、騒音反応型爆弾だった。サッカースタジアム、大型ウォーターパーク、子どもたちが遊ぶ町の公園、カフェ、人が集まる場所に仕掛けられた爆弾に弄ばれるように、次々と対峙することになるドヨン。
そんななか、テロリスト(イ・ジョンソク)は、一連のテロで大怪我を負ったドヨンの妻を病院からさらっていく。なぜドヨンはターゲットになったのか、なぜ家族まで狙われるのか、テロリストの真の目的とは?
●公開情報
『デシベル』11/10(金)より新宿バルト9ほか全国公開
[2022/韓国/110分]監督:ファン・イノ『その怪物』『恋は命がけ』
出演:キム・レウォン『ファースト・レスポンダーズ 緊急出動チーム』、映画『もっとも普通の恋愛』『江南ブルース』、イ・ジョンソク『ビッグマウス』『ロマンスは別冊付録』、映画『THE WITCH/魔女 ―増殖 ―』、チョン・サンフン、パク・ビョンウン、チャウヌ(ASTRO)
配給:クロックワークス
公式サイト:https://klockworx-asia.com/decibel/
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