公開後1か月足らずで観客動員数が約850万人と韓国で大ヒット中の映画『ソウルの春』。その映画で主演を務めるチョン・ウソンと、『賢い医師生活』『財閥家の末息子~Reborn Rich』のシン・ヒョンビンが主演を務める『愛していると言ってくれ』。日本の名作ドラマのリメイクで、ディズニープラス スターで配信中だ。

 聴覚障害のあるアーティストのチャ・ジヌ(チョン・ウソン)と無名女優のチョン・モウン(シン・ヒョンビン)が、心を通い合わせながら少しずつ愛をはぐくんでいく過程がとても丁寧に描かれている。

■韓国版『愛していると言ってくれ』撮影地カフェや城郭がある駱山公園

 このドラマにたびたび登場するのが駱山(ナクサン)城郭だ。ソウル市鍾路区にある駱山は、朝鮮王朝時代に築かれた漢陽(ハニャン。現・ソウル)城郭の東の境界にあたり、現在でも興仁之門(東大門)から恵化門まで城郭が残されている。

 王宮に近いことから駱山渓谷を中心に朝鮮王朝の役人たちが暮らし、余暇には美しい自然を眺めながら風流を楽しんだという。

 興仁之門から城郭に沿って緩やかな坂を15分ほど上って行くと、駱山公園に到着する。

 そのまま城郭沿いの道を恵化門方面へ歩いていくと、「369マシル」というカフェが見えてくる。城郭散策の途中の休憩場所としてピッタリのロケーションだ。

 このカフェは、『愛していると言ってくれ』でジヌの家として登場する。平日にもかかわらず、テラス席も含めて大勢の客で賑わっていた。

朝鮮王朝時代に築かれた漢陽(ハニャン)城郭の東の境界にある駱山公園
「369マシル」の目の前にそびえるイチョウの木は秋になると黄金色の彩りを添える