■高句麗時代劇を楽しむために覚えておきたい人物・部族・地名など

 さて、本作以降の高句麗を取り上げたドラマ、3代王の一代記『風の国』、9代王の妻の激動の1日を描く『于氏王后(うしおうこう)』や、25代王の時代の『王女ピョンガン 月が浮かぶ川』、さらに19代王『広開土太王』や『太王四神記』などがある。高句麗時代劇をより楽しむための人物やキーワードをいくつか紹介する。

●チュモン(朱蒙)

高句麗初代王東明王(トンミョンワン)在位:紀元前37年ー紀元前19年。チュモ(鄒牟)の名で記されることも。『于氏王后』では鄒牟王と記される。

●ソソノ(召西奴)

東明王の妃であり、百済(ペクチェ)を興したオンジュ(温祚)の母。百済の国母。温祚はソソノの最初の夫である、王族ウテ(優台)の子とされている。

●扶余・夫余(プヨ)

現在の中国東北部にあった国。チュモンはこの国の出身だが、民を率いて東南に向い、高句麗を建国したと記されている。

●卒本(チョルホン)

劇中では、商団を率いていたソソノの父、ヨンタバル(延陀勃)らが暮らす地域。桂婁(ケル)や沸流(ピリュ)など、有力部族がしのぎをけずる。歴史的には高句麗最初の都。