とはいえ、卒業生がみんな芸能界や放送界に進めるわけではない。その道には狭き門があり、希望しても実現する確率は高くない。

 それでも、演劇・映像学科を卒業するメリットが確かにある。それは、芸能界や放送界の学閥システムに入れる可能性があるということだ。同じ大学の先輩がいると、韓国特有の縁故のゾーンに入っていける。この「人脈の獲得」がとても大きい。

 いずれにしても、韓国に40余りある大学の演劇・映像学科の存在が、卓越した俳優やドラマ制作者が生まれる下地を構成しており、この潜在的な構造こそが、最終的に優れたドラマが作られる根拠の一つになっている。