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「そして、驚いたことですが、正直、毎瞬間、瞬間で驚いていたので、ベスト3を選ぶのは難しいです。ただひとこと、これだけは言えます。僕がまた、プライベート旅行で来ることができたら、今回やったことを、もう1度、ゆっくり時間をかけて全部やりたい!と。

 というのも、僕、普段から、そんなに簡単に心を開くタイプではないんですよ。ここは僕と合ってないかもと思うことがあるんです。感情が乗らないと出かけようともしないし……。でも、今回の行った場所のすべてが、すごくフィットしていて、すごく心地よかったんです。だから、全部もう1度行きたい!って思います」

―もともと旅行はたくさんするほうですか?

「いいえ。(周囲の驚きの反応に微笑みながら)と、いうより、毎日を生きることが優先で、気持ちの余裕がなかったのかもしれません。2025年になってようやく、仕事でも日本に行く機会がいつくかあって、それで興味がわいたので、先日大阪を訪れました。そのときもとてもいいヒーリングを感じましたね。だから、最近ようやく旅の楽しさを知った、といったところです。時間に追われて生きてきた人間にとって、旅というのは、本当にプレゼントなんだなって思うようになりました」

――旅への興味がうまれたころにオファーがきたというのは運命的ですね。

「そうですね。とてもいい機会をいただきました」

――『愛の不時着』『キミと僕の警察学校』『浪漫ドクターキム・サブ3』イ・シニョンさんが演じた役柄はどちらかといえば口数も多くなく、クールな役柄が多いですよね。番組のなかで、どんなイ・シニョンを知ってほしいですか?

「“作られたイ・シニョン”ではなく、“そのままのイ・シニョン”です。僕がこの仕事をはじめてから7年ぐらいだと思うのですが、はじめてノーメークで撮影しました(笑)。温泉に入ったあとなのに、フルメイクの僕がまた現れたら不自然なのでは?って思ったんです。それで監督さんと相談して、1度したメイクを全部落として、その後のシーンをとりました」

――いちばんこの旅で自分自身が挑戦したぞ、がんばったぞと思ったことは?

「しゃべることです。もともとそんなにおしゃべりするタイプでもないんですよ。だけど、一人でトゥクトゥクを運転しているときにもカメラが回っているので、音声がゼロになることが耐えられなくて、耐えず独り言のようにしゃべっていたんです。きっと編集するとき、テロップが大変だと思います(笑)」

――旅の先々で出会った人に、直接インタビューもされたとか。日本語も使ったかと思いますが、今回の旅で覚えた言葉、いちばん使った言葉はなんですか?

『いいですか?』ですね。『インタビューちょっといいですか?』とかも含めて、しょっちゅう『いいですか?』と言ってたかと思います。スタッフさんとの会話でも、『いいですか?』『ああ、大丈夫です』の連続だったかと思います。とても便利な言葉ですね」(後編に続く)

●イ・シニョン Profile

1998年1月24日生まれ。身長180cm。2018年WEBドラマで俳優デビュー。『愛の不時着』(2019-20年)のイケメン兵士役で顔を広め、『昼と夜』(2020-21年)では警察庁特殊チームの警部補役、『キミと僕の警察学校』(2022年)では元柔道選手の新入生役などを好演。医学生役を演じた『浪漫ドクターキム・サブ3』(2023年)では、SBS演技大賞新人賞を受賞。実話をもとに描いたバスケットボール映画『リバウンド』(2023年)では、第44回青龍映画祭の新人男優賞にノミネートされた。最新ドラマ『この川には月が流れる』(2025年)では、廃位された王子役。風流人を装う孤独な王子の複雑な感情を繊細に表現し、好評を得ている。そのほかの主演作に『社長ドル・マート』(2023年)、『魅惑の人』(2024年)など。

●番組情報

『イ・シニョンが行く!おいしいニッポン』

ディスカバリーチャンネルにて12月26日(金)20:00〜より放送スタート

放送日:毎週金 20:00〜ほか 再放送:毎週土 13:30〜ほか

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