■就任から二年後にようやく実現した初来日
9月27日、国葬の是非が問われる中、安倍元首相の国葬義が行なわれました。国葬を是とする根拠とされていた、日本を訪れた各国首脳らとの弔問外交も粛々と行なわれたわけですが、その目玉と言っていい存在が、アメリカ合衆国副大統領であるカマラ・ハリス氏です。
カマラ・ハリス氏は、ジョー・バイデン大統領とともに2020年のアメリカ合衆国大統領選挙を勝ち抜き、副大統領に就任しました。
女性としても、またアフリカ系、アジア系としても史上初の副大統領で、選挙戦を争った相手がトランプ前大統領とペンス副大統領だったことも含めて選挙時から日本でも大きな話題となりました。
彼女はカリフォルニア州の司法長官から米国上院議員となり、選挙戦が繰り広げられた当時、バイデン氏が77歳だったのに対し55歳と若く、元々人気も高かったことからバイデン大統領の誕生に大きく貢献したと見られています。
また、バイデン大統領にもしものことがあれば、彼女が史上初の女性大統領となることもその期待には含まれていたと思われます。
■就任後、日本ではあまり名前を耳にしなくなった……
しかし、副大統領就任後、日本ではぱたりと話題が途絶え、その存在を忘れかけていた人もいたくらいです。どうやら、アメリカでは人気が急落してしまい、わざわざ日本にまで伝えられてはこなかった、という状況があるようです。
バイデン大統領に移民問題の責任者に任命され、その流れでグアテマラへの初の外遊を行った際に大ざっばに要約すれば『アメリカに来ないで』と発言し、身内の民主党内からも批判が噴出、人気が急落しました。
彼女にしてみればそんなつもりはなかったのかもしれませんが、『移民に冷たい副大統領』というイメージがついてしまったわけです。
コロナ禍にロシア・中国など内外にさまざまな問題が山積する中、副大統領をあまり表に出せない状況は大統領の負担ともなっているようで、東南アジア歴訪や日本の国葬参列からの韓国訪問などの話題作りには不人気打開のきっかけも期待してのことだったのかもしれません。