異界都市・京都を拠点に活動する新進気鋭の怪談師として、また日本各地でお化け屋敷やイベントをプロデュースする「ホラー・プランナー」として、さらにはSNSの総フォロワー数30万人を超える怪談界のインフルエンサーとして注目を集めるCocoさん。

 

 前編では、そんな彼女の「日本全国600カ所、1000回以上の心霊スポット巡り」「京都の某心霊スポットでCocoさん自身が怪談の登場人物に!?」など奇々怪々なエピソードを語ってもらったが、このインタビュー後編ではさらに、心霊スポットで遭遇したとんでもないエピソードからお話いただこう──。

 

■心霊スポットでリアルな命の危険に遭遇も!

ロシア病院
Cocoさんが「心底ヤバいもの」と遭遇した通称・ロシア病院。

 1000回以上訪れたという心霊スポットの中には、京都府舞鶴市にある「ロシア病院」の名で知られる旧海軍の火薬工場「第三火薬廠(かやくしょう)」も含まれる。そして、そこでは心霊スポット巡りの経験豊富なCocoさんでも予想しなかった、とんでもない恐怖体験をしてしまったのだとか。

 

「工場の廃墟なのに、なぜか『軍人の霊が出る』『ナースの霊を見た』といったウワサが絶えない場所なんですが……そこに行った際、近くから何か音が聞こえてきたんです」

 

“がふがふ”と、くぐもった声のような音。「山菜取りの人が来て、何か喋っているのかな」と音のするほうを見たCocoさんの目に映ったのは――……。

 

クマ
幽霊のほうがなんぼかましです……マジで

「子連れのクマが出てきたんですよ。『あ、ヤバイ!』と思って、すぐに来た道を引き返しました」

 

 お化けに会いに行くはずが、クマに出くわしてしまうとは……。「心霊スポットで地元のヤンキーに遭遇して……」なんて話はよく聞く“本当にあった恐怖体験”だが、子連れのクマなんて洒落にならない身の危険だ。話を聞いていた筆者は、別の意味で肝が冷えてしまった。

 

■興味が昂じて遂に事故物件に住むことに

 

 スリルある出来事を多く経験してきた彼女だが、心霊現象との遭遇を求めるあまり、なんと事故物件に住んでいるというから驚きだ。

 

「最初に住んだ事故物件は、孤独死が起こった部屋でした。死因は病死だと聞いています。4畳ほどの和室の中で亡くなられたそうです。何か起こらないかなって、その部屋で夜中の2~3時に怪談配信や交霊術などをやっていました」

 

 心臓が強すぎる……!  結局3年ほど住んだものの、残念ながら心霊現象は一度も起こらなかったそうだ。そして昨年、新しい事故物件との出会いがあった。

 

事故物件
Cocoさんが新たに出会った(?)事故物件。ここには「ある謎」が秘められていた…。

 

「住んでいた家の隣の建物が事故物件になってしまったんですよ。それを知り、すぐに契約しました。仕事に行く前に情報を見つけたので、『契約するので取っておいてください!』と管理する不動産業者に駆け込みました。それが今住んでいる部屋です。でも、おかしなことがあるんですよね……」

 

 と首を傾げるCocoさん。これだけ怪異体験が豊富な彼女が奇妙に感じるほど「おかしなこと」とは? 気になるところだが……。