はじめまして。ヒーリングシンガーの深結(みゅう)です。今回から電脳奇談で、読者の皆さんの心が疲れてしまったとき、気持ちが何かに囚われてしまったとき、一筋の光を示してくれるような神社や神様をご紹介していきます。
といっても「ヒーリングシンガーって何?」「深結ってどんな人?」と思う方も多いですよね。そこで今回は「連載第0回」として、自己紹介しようと思います。
■聖地で祈りの歌を捧げる仕事?

私はこれまで約20年、全国の神社仏閣や世界各地の聖地で祈りの歌を捧げてきました。ご縁があって60年ぶりに行なわれた出雲大社の「平成の大遷宮」やインドの世界遺産で歌わせていただいたこともありました。
こうした聖地で自分が編んだ詞を歌うことで、ヒーリングシンガーと呼ばれるようになったのですが、そもそも私自身が特に神社が好きで、約20年、いろいろな神社に通ってきました。
そうしているうちに、参加者を募って神社を巡るツアーを主催したり、日本の神様の歴史や参拝の仕方などを紹介する書籍を出版したりと、次第に関わりが深く、広がってきたのです。

「そんな経歴で電脳奇談に連載ってことは、やっぱり霊感とかスピリチュアルの人なの?」
と思う方もいるかもしれませんが、ご安心を(笑)。皆さんと同じごく普通の神社好きです。神社に通うようになったきっかけも、20代後半のある日の、本当にちょっとした思いつき程度のことでした。
人生が変わるのは、そういうふとした瞬間からなのだと今となっては思うのです。
■夢追う私が直面した芸能界の壁

とある占い師からショックなひと言が……。
画像はイメージ/AdobeStock
当時、私はポップスシンガーとして芸能界で成功しようと、会社勤めの傍らレッスンに励む日々を過ごしていました。著名なボイストレーナーがいると聞けば、ニューヨークにまで出かけるほど全力で夢を追っていたんです。
しかし、メジャーデビューできるのは本当に一握り。実力はあるのに夢破れる人も大勢いました。それに近ごろ話題になっているような、芸能界のドロドロした裏側を垣間見ることも……。
私はこういう世界で生きていきたいのだろうか? 本当に歌いたいのはどういう歌なのか? そもそも何のために私は歌いたいのか?……自分自身がわからなくなって、カーテンを締め切って引きこもった時期もありました。
そのころの私はスピリチュアルの世界にはあまり関心がありませんでした。ただ、人並みに占いなどには興味があり、よく当たると評判の占い師に見てもらったんですが、彼女に言われたことは今でもよく覚えています。
「あなたはね、芸能界とかではなくて、人々を癒すような歌を歌っていくようになる人なのよ」
その時は、「はあっ!? 芸能界で売れる歌手になりたくて頑張っているんだよ!」と頭にきて受話器を叩きつけてしまいました(笑)。ただ、後から思えば、自分でもわかっていなかった核心を突かれてうろたえただけだったのかもしれません。