■相変わらずだったラフ&タフな中国

 ディエゴ・オリヴェイラはグループステージの上海申花との試合で悪質なタックルを受けて「右脚の腓骨骨挫傷および右足首の靱帯損傷で全治3~4週間」いう重傷を負って、その後の試合はすべてベンチ外。2021年1月のJリーグYBCルヴァンカップ決勝の出場も危ぶまれる状況だ。

 ディエゴ・オリヴェイラに対する上海申花のDF秦昇のタックルは足裏で足首または脛を狙ったもので、一発退場および数試合の出場停止に値するものだった。

 中国人選手によるラフプレーというのは、これまでにも多くのチームが悩まされてきた。

 実際、僕自身もこれまでACLや、その前身であるアジア・クラブ選手権で中国のクラブとの試合を数多く見てきたが、とくに中国で行われたアウェーでの戦いでそんな後味の悪い場面を何度も目撃してきた。

 最近は中国のサッカーも近代化されており、ラフプレーについてもだいぶ改善されてきているかと思っていたが、今回の大会を見ているとやはり「相変わらず」という印象が強い。悪く言えば「ラフな」、あるいはより中立的な言葉で表現すれば「タフな」スタイルが中国のサッカーなのであろう。

 大雑把で、ラフで、個人能力に頼ったサッカー……のように僕には見える。

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