■常備菜(ミッパンチャン)が詰め込まれたタッパー
ちょうど今、ソルラル(旧正月)の時期は、ソウルや地方のバスターミナルで風呂敷包みのような荷物を持った若者を多く見かける。中身はナムルや煮物などのミッパンチャン(常備菜)が詰め込まれたタッパーであることは想像に難くない。
日本の家庭では毎夕食ごとに献立を考えなければならないので、主婦は大変だと聞いたが、韓国の家庭では多種類の常備菜を作り置きしておいてタッパーに詰め、冷蔵庫に保存しておき、食べたいものを取り出して食べる習慣があるので合理的だ。
母親も「常備菜ならじゃまにならないし、節約にもなる」と思っているので、子供に持って行け持って行けとうるさく言うのである。
コロナ以前の外食しやすいときは、「母さんたら、また荷物を増やして……」などと思う子供も多かったが、今のような時代、インスタント食品やミールキットでは味気ないし、金もかかるとあっては、ありがたい心づかいである。