Netflixの日本国内TOP10で連日上位にランキングしている韓国ドラマ医師ヨハン』。2019年作品だが、韓国ドラマでは初めて麻酔専門医を主人公に取り上げて、放送当時からかなり評判だった。原作は日本の現役医師・久坂部羊の小説『神の手』だ。タイトルにもなっている主人公の天才医師チャ・ヨハンを演じるのは、数多くのドラマで活躍する俳優チソン。彼の低いトーンの迫力ある演技力にみるみる引き込まれていく。

 チソンは1977年2月27日生まれで、1999年に俳優デビュー。『オールイン 運命の愛』(2003年)で今や世界的スターのイ・ビョンホン演じる主人公のライバル役として、日本でも知られるようになった。その後も、『ラストダンスは私と一緒に』(2004年~2005年)、『キルミー・ヒールミー』(2015年)、『被告人』(2017年)、『知ってるワイフ』(2018年)、『悪魔判事』(2021年)など、数多くのヒット作に主演している。

『医師ヨハン』は、ペインクリニック科を舞台に、尊厳死というテーマを扱った骨太な医療ヒューマンドラマだ。物語は、レジデント(研修医)のシヨン(イ・セヨン)が刑務所の医療ボランティアで、服役中の謎の人物ヨハン(チソン)と出会うところから始まる。実はヨハンは患者を安楽死させた罪で服役している天才医師だった。その後、ヨハンは病院に復職、ペインクリニック科の教授として、レジデントのシヨンと再会するのだが……。

 医療ドラマとして尊厳死というテーマを扱ういっぽうで、若いレジテントたちの成長やほのかなロマンスも描かれる。過去作だが、Netflix上位ランキングに急上昇してきたのも納得の良作だ。

 俳優チソンの魅力に惹かれたら、次の2作品もお薦めだ。