■カンヌ国際映画祭2冠!韓国映画『ベイビー・ブローカー』の見どころ
カンヌ国際映画祭で最優秀男優賞と、エキュメニカル審査員賞を受賞し、高い評価を得た韓国映画『ベイビー・ブローカー』(監督は是枝裕和)が日本でもついに公開された。
赤ちゃんポストに預けられた赤ん坊を、子供を欲しがっている家庭にこっそり売っている“善意の”ブローカー、サンヒョンを演じたソン・ガンホをはじめ、そのパートナーで“かつて母親に捨てられた赤子”だったドンス役のカン・ドンウォン、赤ん坊を捨てざるを得なかった若き母親ソヨン役のイ・ジウン(IU)、ベイビー・ブローカーを追う刑事スジン役のペ・ドゥナと、その相棒イ刑事役のイ・ジュヨンと、メインキャストすべてがそれぞれのキャラクターにマッチし、じわじわと、ひりひりと胸に迫ってくる。
★『ベイビー・ブローカー』STORY
古びたクリーニング店を営みながらも借金に追われるサンヒョン(ソン・ガンホ)と、〈赤ちゃんポスト〉がある施設で働く児童養護施設出身のドンス(カン・ドンウォン)。ある土砂降りの雨の晩、彼らは若い女ソヨン(イ・ジウン)が〈赤ちゃんポスト〉に預けた赤ん坊をこっそりと連れ去る。彼らの裏稼業は、ベイビー・ブローカーだ。
しかし、翌日思い直して戻ってきたソヨンが、赤ん坊が居ないことに気づき警察に通報しようとしたため、2人は仕方なく白状する。「赤ちゃんを大切に育ててくれる家族を見つけようとした」と。その言い訳にあきれるソヨンだが、成り行きから彼らと共に養父母探しの旅に出ることに。
一方、彼らを検挙するためずっと尾行していた刑事スジン(ぺ・ドゥナ)と後輩のイ刑事(イ・ジュヨン)は、是が非でも現行犯で逮捕しようと、静かに後を追っていくが……。〈赤ちゃんポスト〉で出会った彼らの、特別な旅が始まる。
■韓国ドラマ・韓国映画界の名脇役たちが多数出演!
『ベイビー・ブローカー』のストーリーの秀逸さ、込められたメッセージ性は言うまでもない。心にぐっと来るセリフが随所にあり、その確認をしたくて、もう一度劇場に足を運ぼうと思っているほどだ。が、この記事ではあえて本筋から大きく外れて、劇中にちょいちょい出てくる、韓国ドラマ・韓国映画界の名脇役たちにについて語りたい。