先日、全16話を完結した韓国ドラマウ・ヨンウ弁護士は天才肌』の13~14話は済州が舞台だった。最終話でもウ・ヨンウ(パク・ウンビン)の上司チョン・ミョンソク(カン・ギヨン)が、自分が失ったものを取り戻すために、「済州に行きたい」と言うシーンがあった。ワーカホリック気味の彼にここまで言わせる済州の魅力とは何なのか? そして、そんな済州の魔法は日本人にも有効なのか、考えてみた。

都市生活に疲れた韓国人に済州はやさしい

■かつて人気の新婚旅行先だった済州が、この十数年で再び注目されている

 Netflixで話題を集めたドラマ『私たちのブルース』10話では、心を病んでいたソナ(シン・ミナ)を癒し、『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』13~14話では、疲れ切ったチョン・ミョンソクの心を解放し、ヨンウの同僚、通称 “腹黒策士” クォン・ミヌ(チュ・ジョンヒョク)の牙を抜いてしまった島、済州(チェジュ)。

 済州は1990年代まで新婚旅行のメッカだった。2000年代に入り、海外旅行が多様化すると人気は下火になるが、我が国でかつての日本の “ディスカバージャパン” のような気運が高まったこの十数年は再び注目され、コロナ禍で海外に行けなくなるとその人気は不動のものとなった。

 イ・ヒョリの『ヒョリの民泊』やキム・ヒソンの『ハネムーンゲストハウス』など、済州を舞台にしたリアリティショーの存在がそれを象徴している。

キム・ヒソンの『ハネムーンゲストハウス』の舞台、牛島から済州本島を望む