Netflix大ヒット韓国ドラマ『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』で、テサン社のオーナー、テ・スミを演じた女優優チン・ギョン(1972年生まれ)。全16話中の出演時間はけっして長くないのだが、企業家としての強さと、母としての弱さを演じ切り、強烈な印象を残した。
劇中のテ・スミの凄みや風格からは想像しにくいが、チン・ギョンの映画デビューは2000年で意外と下積みが長い。
デビュー作は意外にもホン・サンス監督の『オー!スジョン』(2000年/主演イ・ウンジュ、チョン・ボソク)だが、DVDを観直しても彼女らしき人は見つからなかった。カットされてしまったのだろうか。みなさんも20代のテ・スミ、いやチン・ギョンを探してみてほしい。
■映画『彼女を信じないでください』でキム・ハヌルの姉役
主演俳優との会話もあり、はっきりと出番が確認できる映画は、2004年の『彼女を信じないでください』だ。仮釈放で刑務所から出てきた妹(キム・ハヌル)からの電話に困惑する姉の役で、タイミングの悪いことに婚約者とともにウェディングドレスの試着中だった。
当時32歳の彼女に今のような鋭さは感じられない。どこにでもいそうな韓国女性にしか見えなかった。筆者はこの映画が好きで繰り返し観ているが、今回、彼女のプロフィールを見て、この姉がチン・ギョンであることに初めて気づいたほどだ。